くろゆき* さんの感想・評価
2.8
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
子供の舌は敏感で、苦かったり酸っぱいものを危険なものかもって判断しちゃうんです
嫌味も無く、直球癒し系なのは微笑ましいが、まず展開が色々不自然で強引。
料理がメインネタなのに、料理その物についてかなり雑な描写が多いのも減点ポイント。
原作と比較して、無理矢理に情緒的盛り上げを狙って一場面を長々と描写しているが、そこにリアリティを出す配慮が足りず、原作漫画の「コマ間」が不自然さや適当さ、で溢れている。監督はもっと「現実」を認識するか、優秀な監修を付けた方がいい。
色々な方面で粗雑過ぎる。また、情緒を意識しすぎてクドい描写が続くのも、押し付けがましくてイライラ。テンポ良く見せる工夫に乏しい。ドラマのメリハリの付け方がなっていない。
作品一番の魅力が幼児の可笑しい、可愛い言動の数々、なので、育児エッセイ漫画に似た雰囲気を狙ったか?とも思ったが(中盤など見るに狙いはたぶんそこ)、最後まで視聴した結果、ラブコメ風味もたびたび強調され(しかも中途半端に)、なんだかブレブレだった。
原作を読んだら、上記のような疑念はほとんど沸かなかった。
これは漫画という自分ペースで読める媒体と、マンガには存在しなかった「コマの間」の時間を描くアニメ媒体の違いだろう。
本作は「時間」を持て余している。
心裏描写や情感盛り上げを狙って一コマを延々と引っ張るが、それが「クドさ」や方向性の間違った「盛り上げ」、押し付けがましさに繋がっており、原作のテンポの良さやキャラの愛嬌を殺している。
サラっと勢いで流すべき場面を、情感盛り上げを狙って延々長回ししちまってるのだ。
だから余計なツッコミ所が生まれる。
監督のセンスが全くなっておらず、漫画→アニメの変換に失敗している。原作を読むほうが遥かに良い。
※細かすぎると思うかもしれないが、パッと見気になる不自然、間違った描写は、作者(監督演出)の観察眼や世界構築が雑、というのが透けて見える要素。最近は雑な作品が多すぎるが、本作も色々適当で評価を落としている。原作者に謝罪するレベル。