鸐 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
視聴までに随分とかかった
存在を知ってから見始めるまでにかかったのは6年、見始めて見終わるのは24時間かからなかった。
この6年の間にアニメとは何か、演出とは、絵の上手さとは何かを随分考えさせられたけど、最近ようやく腑に落ちるようになってきた気がする。(今でも間違うけど。)
だからこの作品を見ようという気になれたし、素直に受け止められるようになったのかなと思う。
このことを作中の描写を借りて説明するなら、ようやく飛べたという感じで、別に飛べても遥か高くを飛ぶこの作品には手が届かない状態かな。
このピンポンは、卓球のカットが長尺になることもあるし、モブが多いので、全体的に作画に力を入れることは出来ない。それを考慮してシーンの流用をしたり作画を簡略化しているところも多かったけど、それがかえって味になっていたり、引き換えに全体の作画の上手さを引き立てることになっていた。
流石としか言いようがない。
背景と作画の線を大胆に揺らし色調も合わせることで、背景との親和性が高く、アナログ感が強く出ていた。画面のコマ割りの使い方も効果的で、漫画を強く意識させられる。おそらくこれが原作に対するリスペクトなのかなと感じた。
話も面白かった。
{netabare}「ヒーロー見参。」はまだ世界観をつかむ前から何度も繰り返されて強く意識に残っていたので、最終局面で昇華された瞬間はとても気持ちよかった。{/netabare}
キャラクターそれぞれに焦点を充てて、それぞれの葛藤をかかえながらも、一人の影響で最後は卓球が好きになるオチがさわやかで良いよね。