「中二病でも恋がしたい!(TVアニメ動画)」

総合得点
88.2
感想・評価
6220
棚に入れた
29103
ランキング
124
★★★★☆ 4.0 (6220)
物語
3.8
作画
4.2
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.1

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

少数派は悪か?サブカルは商品か?

この作品に一気に興味が失せたのは

中二病でも恋がしたい→自分の趣味嗜好に自信が持てなくても恋をしてもいいんじゃね!?

というボーイミーツガールものだったのにも関わらず

トラウマ的出来事で中二病になりました
という1+1=2の様な、機械的な設定と、
テーマと矛盾する
中二病は悪い事が起きてかかる事
として描かれている点だ

んなこたぁない

と強く言いたい。

そんなドラマティックになるものか?中二病って?

というか、そんな悲惨なものか?

少数派は悪なのか?

現実に「闇の炎」とか言うクラスメイトがいたら
人気者になる可能性すらあるのではないだろうか?
個人的には趣味嗜好で眼帯する女子なんて、
面白すぎて、興味を持ってしまいそう。

こういった物語を推し進める為の
記号的キャラクターをヒロインに据える事自体が
脚本の脆弱な部分である。
(わかりやすくし過ぎた為の短絡的構造になっている)

ステレオタイプのキャラクターばかり…

リアリティの薄い登場人物に
リアリティの薄い動機付けして
何の魅力を感じるというのだろうか?

そもそも、試練として描かれている『孤独』を
乗り越えるのに必要なのは
コミュニケーション能力であって
中二病等の趣味嗜好が要因じゃあない。

自分の世界に入り込んで楽しいなら
それは良い悪いで判断されるものではないからだ。

しかもそんな周囲をぶっちぎって、
自分達の世界で突き抜ける事もおかくしくはない。

学生であるし、わかりあえる友人もいる。
見ていると何が問題なのか?と感じる。

事実、登場人物の凸守は自己主張も、コミュ力もあり
視聴者には魅力的、とまではいかないが
楽しそうに生きている様に見える。
この点も脚本のバランスの悪さが露呈している。

主人公の上位互換(この物語のアンサー)を、
登場させるという、まじでわけわからん脚本だなと感じた。

結局、最終回でそのアンサーに進めようとするので
「ただ同調圧力に負けた主人公がヒロインを振り回しただけじゃん」と
映る、ちんぷんかんなラスト。

この作品で唯一、面白いと感じられるのは
序盤の妄想部分。作品に沿っており
実写、現実では表現し得ないアニメならではの
クォリティで表現されている点だ。

しかし、やはりそれ以外の部分は2流3流と
言わざるを得ない。

登場人物の心情の変化、
ヒロインと主人公の関係性、
ストーリーラインは機械的で説得力に欠け、
作品のテーマが二転三転する…。

この作品は何がしたかったのか?と
最終的に見えて来るのはサブカルの商品化である。
著者自身の背景からも垣間見えるが

『中二病』をビジネス商品化し、
サブカルチャーの一つの様に、雑に蔑んだ作品である。
というかファッションサブカルまんまである。

自分達で『自分達を嘲笑している人間が作った作品」を
「俺はオタクじゃないから」という視点で見る
歪んだ構造になっている。

◆ターゲット層について
この作品の登場人物達を
「痛い」「恥ずかしい」と感じる人は、共感性羞恥を感じやすい
「目立つのが嫌い」「同調圧力に負ける」人であり、
典型的な自意識過剰な日本人である可能性が高いと言わざるを得ない。
つまり学生等の未熟な層をターゲットにしている。
まぁ主人公もそうだし、
そりゃそうだと言われたらそうなんだけどね。

結果論だが、二期は酷評され
原作はわずか4巻で終わり、
この著者はこれ以降、作品を世に出せていない。

この作品の真逆で、対比としておすすめする作品は
『げんしけん』だ。※原作推奨
オタク、中二病を自覚し、同調圧力に屈することなく
自分達の世界を愛し、実に人間らしい日常を描いている。

投稿 : 2020/09/13
閲覧 : 322

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