くろゆき* さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
男はみなホームランバッター、でかい当たりを狙いすぎていつも空回りばかりしている
内容は過去にトラウマを持った少年達が魂抜けをし幽世の世界や神霊などのオカルト現象を体験しながら、太郎の誘拐事件、信の父親の自殺の原因などの真相を突きとめていくといった、ミステリー仕立てのお話です。
最初は太郎、信、匡幸の三人は友達と言えるような関係ではないのですが、過去のトラウマをお互い克服しようと助け合いながら友情を深めていく過程は見ていて良かったです。
話の進め方などは淡々としていますが、その分雰囲気がいいので特に退屈はしませんでした。
雰囲気を良くしているのは、やはり音楽にあると思います。
音楽というよりは効果音的な物が多いですが、なんだか引き込まれます。
キャラについては良いとは言えないですが悪くもないです。
主要キャラ3人の心理描写はうまく描けていたかと。
若干、匡幸だけは過去の話が薄いけど…。
作画もクオリティーも高いとは言えませんが比較的安定はしています。
ここまでが良い所ですかね。
続いて悪い所なのですが、問題はテーマにあると思います。
医学用語や物理、生物学、哲学などの話が少し出てきますが、ストーリーに関してさほど意味はなく話自体は単純です。
ただ難しい単語をならべて話を難しくしようとしているだけに感じました。
脳や精神を扱ったものを見せるならもっと話を深くしてくれないとお飾り程度にしか感じない。
幽世では神霊が見えそれには脳が関係しているってテーマなんだろけど…浅いです。
神霊や幽世についても結局最後の話の展開がいきなりすぎて何がなんだか分からない。
結局竜神ってなんだったんだ?最後をこの様な展開にするなら大神の家や宗教団体についてもっと詳しくやって欲しかった。
父親の自殺や誘拐事件ついて伏線を張っているんだと思うけどちょっといきなりすぎる。
大神の家ってあんな寂れているのにあの信者の数w昔は影響力があったとか言ってるけど増えすぎw
いつの間にかゲームやってるだけのキャラの匡幸の母親が信者になっていて最後は爽やかに笑ってるし、こいつはなんだったんだ?あと古沢?とかいう鳳先生の助手?こいつもなんだったんだ?一番謎なのは最後の方に出てくる僧みたいな奴ら。いや誰?
この作品は話を難しくしようとして失敗している。
脳や精神について小難しく語るのもいいが、それをうまく作品にリンクさせて欲しい。
都についても結局よく分からないで話が終わってしまうし、説明不足な感じが否めない。
まぁ、ラストの展開や終わり方は爽やかで個人的には好きなのだが、急に話のベクトルが変わるので前半と中盤の話の過程はなんだったの?って感じになってしまう。
もう少し話数を増やして後半のいきなりすぎる展開をスムースにして欲しかった。
全体的には可もなく不可もないってな感じですが雰囲気は好きだったのでした。
ところで題名の神霊ってのは分かるんだが、狩ってなんだろう・・・