「リトル・マーメイド(アニメ映画)」

総合得点
67.6
感想・評価
73
棚に入れた
653
ランキング
2401
★★★★☆ 3.8 (73)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.7

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ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

女子人気の根強いディズニーアニメ

ディズニーの大人向け映画レーベル「タッチストーンピクチャーズ」が第一弾として制作された映画に、トム・ハンクス主演、ダリル・ハンナがメインヒロイン役の「スプラッシュ」1984年という映画がある。

これは現代の冴えないアメリカの青年のもとに幼い頃出会った人魚の女の子が再び訪れるというロマンティックコメディであり、このヒットによりディズニーは本作「リトルマーメイド」を制作するきっかけとなった。

同時期、アメリカだけでなく日本でも歌手によるミュージックビデオ全盛期の時代であり、MTV風の今時の歌謡に乗せて映画を製作することにより、リトルマーメイドによって長きに渡るディズニー不調の時代(1960年代~1970年代)からV字回復を見せたとされる。

この時期からディズニーは「大人も子供も楽しめる」という路線から、より強く「女性が男性を連れてデートで観に行く」を目指すこととなり、現在の「ディズニープリンセス」の基軸ができたとされる。

1930年代~1950年代のディズニープリンセスは、非常に前時代的な立場であり、美貌だけでなく、家事などが得意で白馬に乗った王子様のキスを待ち望んでいるような「受動的」な人間像であったが、「リトルマーメイド」以降は女性の自立や自我の形成を主題とした「能動的」な女性の姿が描かれる。

まだこの時代は「王子との結婚=幸せ」の図式は離れられていないが、この後の「アナ雪」や「モアナ」では、「自己開放あるいは自己実現=幸せ」という図式になっているのも面白い。時代によって、女性の価値観が変わったことを意味するのである。

しかし、未だに女性に人気のあるディズニープリンセスといえば、本作のヒロイン「アリエル」であり、未だに結婚願望や白馬に乗った王子様を待ち続ける女性も多いことも事実である。

投稿 : 2020/12/09
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3

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