ようす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人間とゴーレム。本物の親子でなくとも、その絆は美しい。
原作は現在も連載中の漫画。
まだ原作が完結していないこともあってか、
アニメも少し中途半端な終わり方でしたが、
道中の物語や雰囲気だけでも十分楽しめました^^
全12話です。
● ストーリー
森を守る存在である、ゴーレム。
ある日、ゴーレムは森で人間の子どもと出会った。
子どもにソマリと名付け、
二人は旅に出る。
そこは異形のものが暮らす世界で、
人間のことは昔話で聞く程度。
ソマリの正体を隠しながら、
あらゆる街を旅して人間を探す。
ゴーレムの残りわずかな寿命が尽きる前に、
ソマリを人間のもとに帰すために…。
ソマリは6歳くらいの子ども。
好奇心旺盛で、気になるものを見つけたら突撃しちゃう子ですw
人間だとバレたら命を狙われる危険だってあるのに、
その辺はわかってるのかわかってないのか、
積極的に他の人(魔物)とも仲良くなります。
笑顔が可愛くて、
「守りたい、その笑顔」と何度も思ったのは、
ゴーレムさんと私だけじゃないはずw
小動物っぽくてちっちゃ可愛い(*´Д`)
ずっと見守っていられる♪
そんなソマリの義父として、
一緒に旅をするゴーレム。
ゴーレムは自分には感情がないと言っていますが、
ソマリの泣き顔に心を痛めたり心配したり、
その無意識な父親らしさと優しさに涙が出る(´;ω;`)
そして、この作品の鍵となるのが、
ゴーレムの寿命。
残り少ない寿命のことをソマリには隠し、
自分の寿命が尽きる前にソマリを人間のもとに帰してやりたいという、
ゴーレムの願い。
それに対し、人間の事に興味はあるけれど、
一番の願いはいつまでもお父さん(ゴーレム)と一緒にいたいという、
ソマリの願い。
どちらも純粋で、お互いのことを想う、かけがえのない願い。
だけどゴーレムが秘密を隠しているために、
時々起こるすれ違い。ソマリの願いを受け止める優しい嘘。
リミットのある親子の絆なんて、
そんなの、明るい笑顔にさえ泣けてしまうわ(´;ω;`)
旅をして、人間の手がかりを探して、
旅先で知り合いができて、
時々狙われたりしてピンチになって、
親子ですれ違って、でも仲直りをして…。
ざっくりとしたストーリーは、そんな作品。
本物ではないけれど、
確かに感じられる親子の温かさにほっこりしながらも、
裏に根付いている、
いつか来るお別れの日を予感させる悲しさや寂しさ。
その心地よくも切ない雰囲気は、
見ないと味わえない作品だったと思います。
● 音楽
【 OP「ありがとうはこっちの言葉」/ 森山直太朗 】
この歌いいですよ~。
本当にこの作品の雰囲気にぴったり。
優しく、楽しく、ちょっぴり切ない。
そんな作品の色が、
見事に表現されています。
歌詞は、ゴーレムから見たソマリへの気持ちが書かれているのかな。
【 ED「ココロソマリ」/ 水瀬いのり(作中では、ソマリ役) 】
こちらもいい歌でした。
優しいバラード。
最終回で流れた時が一番ハマっていたと思います。
子どもから親への想いが歌われている曲です。
● まとめ
かつての人間と異形のものとの関係。
人間が弱く、臆病であるがゆえの過ち。
そんな闇にも触れながら、
でもソマリはそうじゃないんだという光も灯しながら。
私たちも、
自分を脅かす存在を排除することだけを考えるのではなく、
自分と同じ存在だと受け止め、
相手を理解しようとする心を大切にしないといけませんね。
そうすればきっと、
ソマリとゴーレムたちのように、種族も越えた強い絆が生まれるはず。
ソマリとゴーレムの旅の行方が気になりますが…
またいつか、見届けられる機会があるといいな。