alpine さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
我思う故に我あり
何もかもシステム化された地球の物語で、サイバーパンクもの
神話を哲学したらこんなSFアニメになりました。みたいな。
(デカルトから引用した単語ばかりではありますけど。)
巨大メカは出ないものの、狭義での設定はビッグオーに似ている。
また、サイバーパンクではありますが、戦闘シーンはわりと少なめ。
淡々と話が続くシーンが多いので、緩急の差に我慢出来ない人は見ない方が吉。
全体的に見て、社会構造と人間の傲慢さへのアンチテーゼ色が濃いと思う。
サイバーパンクではお決まりの題材ですが
反社会運動・弾劾が主人公たちの行動理念ではなく
「プラクシー」というものを追い求める形でフィルターをかけている感じです。
「プラクシー(proxy)」は「代理」という意味ですが
この「代理」という言葉でストーリーが展開されているようです。
ちなみに、「エルゴ(ergo)」は「それゆえに」という意味。
やりたい事をやり尽くした結果なのか、狙っているのか
オチが弱く、尻切れ感はありますが、本筋は概ねいい感じです。
ルイス・キャロル作品、グリム童話、サスペンスが好きな人や
抽象的な話の裏設定を推測する事が大好きな人にはお勧めできます。
グランジ系のオープニング&エンディングテーマも内容にマッチしていて良い感じです。
流血や人死に等の暴力表現が結構あるので
その手の表現が苦手な人は注意。
最後に、15話、19話は「それがやりたかっただけだろ!」とツッコミ所満載。
○話冒頭のクイズ、私は5問正解でした。