セイギ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人生最高傑作、120点
PC版で内容を知った上での視聴でしたが、監督が本当に上手くまとめて下さりました。
特に、テメェの方こそ着いて来やがれ!!で鳥肌が立ち、イリヤ…イリヤ…!!で号泣しました。
本作では作画、音響、魅せ方全てにおいて圧倒させられました。声優の方々の熱演、息遣い、床を踏む時の音のリアル感(体重によって音の厚みが違うなどのこだわり)も流石だなぁと。
以下、感想殴り書きです。
バトルシーンも言峰vs真アサシン・臓硯では、教会を舞台に言峰が戦いながら回想シーンが流れましたが、八極拳使いではなく聖職者だったなぁと思わせられる闘いで新鮮でした笑
セイバーオルタvsライダー・士郎は、スピードと火力のぶつかり合いで画面が動きまくり作画班には脱帽です。言葉は少ないながらも目線や息遣いで対話しているような印象を受けました。最後の士郎がトドメを刺すシーンで、「シロウ」とセイバーが素に戻るところは夢から醒めたように感じ、それを士郎が躊躇なく刺したところには覚悟を感じました。あそこのシーンをあえて流れるように作ったのは、士郎が覚悟してきたのを体現しているのかなと感じました。
言峰vs士郎は、本当にボロボロの2人が泥臭く殴り合うという人間らしい血みどろ戦闘で信念の強い者が勝つなという感じでした。
今作では、姉妹愛もテーマとして描かれている。
桜が触媒なしで召喚したライダー(メデューサ)は、史実ではステンノ、エウリュアレと2人の姉と共に過ごす妹であったが最後は怪物ゴルゴーンとなり2人を殺してしまいました。桜も姉がいて、聖杯の影(中身)を取り込み怪物に成り果てようとしています。そんな似た境遇からライダーは、桜を自分と同じ結末にはしたくないという想いを感じました。悔しさで掴んだ腕から血が出るほどだったと。凛は、姉だけど姉らしいことは出来ていないと思い魔術師の姉という冷酷な部分が見られました。自分の中で姉という像が分からないからイリヤに姉ってどういうもの?という質問に無視ではなく答えられなかったのかなぁと。実際、戦闘でも桜の11年貯めてきたものを全て冷たく魔術師らしく返答していました。しかし、私の中ではアレは桜の境遇こそ可哀想だとは思うがこうなって良いことにはならないということを伝えたかったのかな?という印象でした。事実、桜に最後トドメをさそうとした時に、凛は「あ、ダメだ」と最後の最後で桜を殺せないことに気付きました。こんなシーンから魔術師になりきれない凛の優しさと、優しく抱きしめるところで姉になれたなという印象でした。(うっか凛とか言ってはいけない)
イリヤについては本作でかなり好きになりました。可愛い。妹という印象が強いイリヤでしたが、後半は姉らしく士郎を精神的に支えていました。士郎に対して、士郎は何も悪いことしてないのに!!という言葉がありましたが個人的に凄く刺さりました。この世の理不尽さ、悪いことはしてないけども辛いことは起こる、そう感じました。(人生辛いなって)
とにかくこの映画は情報量が多く、一度で覚えきれないのでもう1度見てきます笑