くろゆき* さんの感想・評価
3.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 2.0
音楽 : 1.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
兄が妹の前で漏らすわけにはいかないだろ。小も大も弱音も。
思春期症候群と呼ばれる様々な症状を軸にした青春劇。
タイトルは長ったらしくてアレでしたが、思春期ならではの鬱屈した感情や悩みと思春期症候群との親和性が高く、少年少女たちの、その年代だからこその繊細な感性というものを上手く取り込めていたのではないでしょうか。
ヒロイン一人につき、それぞれ症状を発祥してきますが、その誰もが心に抱えた問題に起因した症状が起こりそれを主人公が手助けすることで心の解決と共に症状が収まる。といういう流れがとにかく気持ち良いんです。
その出会いも野生のバニーガールに出会う。っていう意味がわからないようで意味のある満点のプロローグ。
ケースごとにヒロインを据えて、順番に好感度を会得していくという点では他のラノベと同じようなことをしているんですけど、ラノベはどうしてもヒロインを順番に攻略していく形になりがちなところを明確に好意を伝えてあるメインヒロインが存在することで、あくまで彼女たちの悩みを解決することに主題が置かれてストーリーが展開され、それは純度の高い青春劇になっていると感じられました。
いかにもラノベらしい会話もされるし、痛い主人公でしたけど、ヒロインズの好意を宙ぶらりんにしてキープするクズ主人公が多い御時勢なだけに、それだけで主人公への、ひいては作品への好印象に繋がります。