たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.6
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
女の執念
中島哲也監督の「来る。」(原作澤村伊智 「ぼぎわんが来る。」)を見て、日本という国は本当にホラーを描くのが上手いと思いました。
というよりも、我々の民族性がそもそもオカルトと切っては切り離せないのかもしれません。西洋的な「神」を信じる宗教よりも「怨念」や「祟り」を恐れてどんな「穢」も祀り鎮めようと考える民族はアジア特有の考え方だと思います。
人間で一番恐ろしいのは「恨み」を買うことであり、そのことが身近な問題であるからこそ「恐怖」するのではないかと。
この「笑う標的」は高橋留美子短編作品の中でも荒削りな部分が多いですが、身近に抱えている人間的な問題がそれこそ一番恐ろしいのかもしれないと感じさせてくれる作品だと思います。