木村天祐 さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
アサシン感なし・可哀想さが露骨なアニメ
よくある駄作ラノベアニメです。ちょっと金かけてるのが腹立ちますね。もっと金かけるべき面白い作品いっぱいあるでしょ。
騎兵団に所属する暗殺者である主人公が、騎士の才能のない騎士公爵家の令嬢の戦闘家庭教師になる話です。
騎士は基本的にマナ(魔法というか闘気みたいなの)に目覚めないといけないんですが令嬢には才能がなく、ぶっちゃけ不倫でできた娘なんじゃないの疑惑があって(この時点で令嬢のお父さんクソ可哀想やろボケ、1話から重いんじゃい!)、主人公は令嬢暗殺も視野に入れた家庭教師としてやってきました。(ここまでの説明だと普通に楽しそうなアニメなんだよなぁ)
突っ込む所いくらでもあるんですけど、
基本的に早足すぎるため、過程がぶっ飛んでるって感じ。事件とかイベントごとばかり追いかけて、イベント事以外の会話はない、説明も不足。ロボットのように原作を消化してる印象。
さらにいうと、令嬢が無能扱いされてわざと可哀想っぽく見せたり、主人公に実は人に言えないことがあったり犯人にされたりわざと劣勢に立たされる描写があって露骨。
第一、令嬢は1話でマナ使えるようになった時点で無能じゃないので何こいつら言ってんだ馬鹿か?としか思えません。どうしても脚本でそうしたいみたいですけどもう少し脳みそ使ってほしいです。
可哀想を演出して味方は主人公たちしかいない状況を作り出す「可哀想ポルノ」とでも言うんですかね?わざとらしいんですけど、こういうのもっとうまく演出できなかったんですかね?
というかそもそもマナ覚醒してないなら危ないから令嬢を学院には通わせないのでは?世間体が気になるなら尚更隠しますよね。一足飛びで暗殺とか言われてるんですけどそこはどうなってんの?{netabare}暗殺依頼したのが母方の祖父で、令嬢の父親は娘のピンチに途中で退学させようとやってきます。父は暗殺の件は知らないんじゃないかな。これ全く説明ないんですよねぇ{/netabare}マジwikiみないと何もわからねえ・・・。
まず始めから、主人公が令嬢を助ける理由描写が{netabare}ない。主人公自らが令嬢を暗殺することを示唆したんですが、なぜか令嬢に自分のマナを分け与えて助けてますね。暗殺する使命を帯びてることは述べたのに、助ける理由は述べてません。せめてなにか考えている含みとか描写しません?可愛かったからとか可哀想だったからとかそれすらないです。なんで?ってファースト感想です。
3話でやっと理由っぽいのが聞けますが、想像してたよりやたらでかい期待を令嬢にしまくってるセリフが聞けたので「同級生に虐められて、いとこに八つ当たりしてた令嬢のどこにそんな可能性感じたんだこいつ」って思いましたね。
その上「助ける」とか「私は味方だ」とか薄っぺらい言葉は吐き出します。
これだと令嬢助けるのは"前提"にしか見えない。始めっから決まってることだから~みたいに感じます。なんで助けるの?なんで好きなの?全くわからない。描写不足ですね。{/netabare}
令嬢も努力してる感が{netabare}ないです。構成が悪いのか修行シーン少なくて勝利を得ているのでズルしてる感があります。令嬢のマナ自体主人公のものなので自分の力ではないし、さらに、アサシン感出したいのか令嬢の戦闘の勝ち方が卑怯めでダサいと感じることもしばしば。武器を持てなくなったいとこを迫力のない殴る蹴るでボッコボッコにしてたときは笑いました。
戦闘をもう少しうまく描けませんでしたか?これ多分原作のせいじゃなくてアニメ制作側が下手っぴだと思います。あと、敵が待ってくれたり攻撃を食らってくれたりみえる所も多いのでそれもやめてください。{/netabare}
1~2話から令嬢の主人公への好感度が高く、{netabare}マナを貰ったとしても始めから好き状態は妙に不自然ですね。相手の好感度を上げる会話イベントが全く無いんですよ。さっきも言いましたがなんで好きになったかわかんない。
3話終了間際ですでに主人公のふさわしい女性になるとかかなりディープな好意を寄せているので、そんな好きになるイベントあったっけ?と感じました。1クールだったら9話くらいで言うセリフだと思います。3話終了までに、他ヒロインの登場と、いじめっ子への仕返し、敵組織との誘拐と戦闘に時間割きすぎたたせいだと思います。脚本のせいでしょうね。{/netabare}
アニメの構成が悪いのか原作の出来が悪いのかわかりませんが、なんでもいきなりなんですよね。過程もなく心的描写もなく、とりあえず令嬢が無能だったからいじめられる、主人公は令嬢の味方だ描写、なんか事件があっていきなり活躍して終わり。日常会話みたいなシーン全く無いんですよ。話を早く消化するだけ、そんな感じ。
世界観もよくわからんです。騎士風の世界観に、マナ(闘気みたいなの)要素が加わってて、主人公は暗殺者でしかも侍のマナを使うヴァンパイヤ。なにこの要素の洪水。
騎士公爵ってのも意味わからんです。そんなもの現実にないので。長時間見てるとどうもただの騎士爵っぽいんですよね。全く公爵要素ないです。公爵って王の次点の爵位のことなんですよ。ほぼ王族なんです。絶対作者知らないでしょ。この騎士公爵の中で(令嬢の家系とか)特別な家柄が何人かいるっぽいことはなんとなくわかりました。
位階(クラス)とかランカンスロープとか全く説明がないので全然意味わからんのですよね。wiki見てやっとわかる。位階(クラス)ってのはドラクエでいう職業。ランカンスロープはただの化け物の総称。
この説明だけでもうお腹一杯じゃないですか?私はお腹いっぱいです。
他にも突っ込む所いくらでも出てきます。
声優と作画(特に背景)は金がかかっているのかちょっとだけレベルが高かったです。
ひどいから殴り書きしてしまった。反省。
最後に、題名で出てきたアサシン感ですが、主人公がただのパワープレイのなろう系無双なので全くないです。なのでガッカリしないように気をつけてください。以上です。