teasel さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
原作未読で視聴した感想になります
基本的にコメディ寄りの異世界物やハーレム物全般は頭をカラッポにして観るようにしているのですが、
私には、この作品はどうしても違和感を感じてしまいました。
"社会人の"異世界転生ものを期待する方には個人的にはお勧めできません。
中高生の少年が転生したと言われた方が納得できる内容に思えます。
作画は良くはないですが、最悪というほどでもないという感じでした。
(戦闘シーンのあっさり感は少し気になりましたが)
音楽に関してはEDが良かったですし、OPも悪くはなかったです。
以下物語の感想(長文になります)
この作品は(営業職の?)サラリーマンが異世界の貧乏貴族の八男(少年)に転生してしまう物語なのですが、
"サラリーマンの転生者"や"八男"といった設定が作中で関わってくる状況があまり見あたらず、
ほとんどの場合が"魔法を扱う高い素質"により物語が進んでいきます。
(もしかしたら、その素質が"転生"または"八男と言う生まれ"によるものかもしれませんがそのような描写はありませんでした)
転生直後は「リアルな夢だな」のような発言や、会話と文字に日本語が使われてる事に気づくシーンがありましたが、それ以降は不自然なほど転生した事に対して思考する場面がなくなります。
他にも、転生後の子供に精神が引っ張られている設定でもあるのかな?と思えるほど社会人とはかけ離れた言動をする点も気になりました。
(そもそも主人公が転生してくるまでの少年(八男)の精神はどこへ行ったのでしょうか)
今まで観たことのある異世界に社会人が転生したりゲーム内に取り残される作品では、たびたび主人公がくたびれた社会人感を醸し出したり、物事を決める前に熟考する場面に重きを置いたものばかりだったので、この作品の違和感がことさら大きく感じてしまったのかもしれません。
次に"八男"と言う設定に対してですが、仮に八男でなくとも貧乏貴族であることには変わらないでしょうし、長男と三男(?)以外の兄弟は存在に意味があったのでしょうか?(もしかしたら原作では他の兄弟も重要なキャラとして扱われているのかも知れませんが未読なので分かりません)
仮に八男というワードの奇抜さだけで付けた設定だとすると少し残念に思います。
ここまでだらだらと感想を書き綴りましたが、
一番気になったのは終盤の領主の件以外で主人公が思考する描写がほぼ無く常に流されるままに展開する点です。(社会人転生者でこんなに思考しないキャラははじめてだったので少し驚きました)
主人公が(作中で唯一?)思慮する領主問題の回でも主人公と長男の過去に思い出のようなシーンがないので観ている私としては主人公の苦悩に何の感慨も抱けず、
なにより問題解決後の主人公の「誰一人救うことが出来ない!」というセリフも状況に流されてきただけの主人公から出た発言なので、あまりにも薄っぺらく感じました。
(転生の影響で思考能力に何らかの影響を受けている等の設定があるのなら納得できる部分もあるのですが、そのような描写はありません)
他にも主人公が海苔や味噌、マヨネーズなどを作れることや日本式の食器類、お弁当などに対して誰も何も言わなかったり、強敵が毎回ドラゴンである理由は?等、気になる点はありますがここまでにしようと思います。
すみませんあと一つだけありました
主人公が「ドキッ」と言うセリフが何度かあるのですが…その度に視聴ギブアップしそうになりました。以上です。