シボ さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
最初から最後まで美しい。
少し前に学園の恋愛ストーリー「Just Because!」のみなさんの
レビューにこの「月がきれい」を比較している方も多くみかけたのが視聴するきっかけです。
設定はやっぱり似ていて
前者は高校3年生、後者は中学3年生での学生生活でのお話し。
いずれも最終学年で、将来について不安な気持ちや、受験が迫ってたりで、人生がそれぞれ大きく分岐するであろう本人達にとっては、早く終わって欲しいけど、終わって欲しくないような微妙な時期なのでは。
語られるのは
中学3年生のとっても純粋で美しい恋愛ストーリーです。
中学最後のクラス替えで、初めて一緒になった
クラスでもそんなに目立たない文芸部、部長の安曇小太郎。
ヒロインは陸上部の短距離選手で水野茜。
その姿をお互いをなんとなく意識していた2人が、委員会での連絡事項を共有するためにLINEのアドレスを交換したことで、2人だけの秘密な世界がスタートします。
学校のクラスではほとんど会話することはないので、クラスメイトは2人の関係をほとんど知りません。
気になっている人を遠目に片思いを募らせるって経験はあるものの、
2人だけの会話をこんなにスムーズに実現させてしまうLINEってツール。
自分の学生時代にこんなのあったら、違った展開もあったのかな・・
月夜での告白
「付き、 あって。」小太郎の勇気。・・・・
自分の気持ちを相手に伝える。
この作品では、結果はどうであれ、みんな告白します。
千夏なんて小太郎だけでなく茜にまで自分の気持ちを伝えてしまいます。
最初はかき回す子なのかなって思ったけど、ただただ、自分の気持ちに正直なだけで必死に頑張る姿に応援したくなる子でした。
遊園地での茜と小太郎の姿に影で涙する姿。
こういう恋に破れちゃう子にいつもやられちゃうんだよな~~。
小太郎と茜が付き合ってることが周知の事実となった後に
陸上部の比良にしても千夏にしても、ダメなのが確定している中でも、改めて必死に自分の気持ちを整理するために告白をします。
(好きになってしまったら、空気を読むなんて余裕ないだろうけど、
自分なら、ダメな闘いに怖気づいて、引いてしまうと思うので、彼らの
こんなにも真っすぐで、一生懸命な姿が心にきました。)
あの頃に戻って自分の背中を押しまくりたいです(笑)
修学旅行での出来事とか、遊園地でのグループデートでの抜け駆けでの流れとか、ベタでよくある展開なんだけど、意外とクラスの子達が茶化すことなくて気遣う姿に好感。
打ち上げ花火での初キス、あ~良いっ、いや良いな~。
夏祭りでの回は、浴衣姿の茜、誕生日のプレゼントって、おそろいのマスコットを渡してのキュンキュンデート。
クライマックスの橋の上でのキスシーン、
「君が、いた夏~は、遠い夢の中~空に消えてった打ち上~げ花火~」
こんな演出、ズルいです。
口元ゆるゆるで観てる姿。とても人には見せられません。
全てが上手くいっていた2人にラストは受験に引っ越しの試練が。
結果は遠距離恋愛になってしまったけど、もはやこの2人にはそんなの
障害にはならないですね。
小太郎のネット小説。
途中まで読んだ茜のコメント「この先はどうなっているんですか」
終章~ 「どんなに遠く離れたとしても気持ちは変わらない。
ずっと大好きだ。」
やっぱり歌、歌詞もそうだけど、文章の伝える力って素晴らしい!!
最後のED。将来の幸せな姿に、こんな2人ならって素直に喜べます。
最初から最後まで美しい作品でした。
あと中盤までED後の小ネタ、メガネちゃんや先生の妄想好きでした。