えたんだーる さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
いよいよ終わってしまいました…。
タイトルに「完」と付いているくらいで、完結編なのです。
何も付かない1期目、や2期目の「続」を観ていないと本作「完」はまったく意味不明の作品なので、観るなら最初から観てください。
さて、前作の「続」(2期目)が原作でいうとたぶん11巻終わりくらいまでだったはずで、原作もそうですがアニメの方も「え、そこで終わり?」みたいな最終回だったわけですが、本作の始まりはまさにそこから普通に続きの話という感じで始まっています。
本作の主人公は比企谷八幡(ひきがや はちまん)であるのは間違いのないところですが、Wヒロインのうちの一人と目される雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)についても、ストーリーを見渡してみると「もう一人の主人公」という見方もできると思います。
本作ではWヒロイン問題に対する決着のみならず、これまで歪だった雪乃と家族の関係についてのある程度の答えが示されることになるはずです。
原作3巻分(しかも14巻は他の巻よりもページ数が多い)を1クールでぶっとばす感じなので尺的にどうなんだろうと思っていましたが、このレビューを書いている第4話の時点でシリーズ構成のマジックにより、なんとなく14巻1/3くらいのところまでストーリーを巻き返している感じなので、たぶん残りの話数に関してはそれなりに丁寧に処理されて無事に完結すると思われます。
まあ、それだけ原作12巻、13巻はストーリー的に停滞気味だったといえなくもないです。実際、読んでいてそんな感じもしましたし…。
本作に関しては、「終わりを見届ける」というスタンスで最後まで観ることになると思われます。
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2020.9.25追記:
ということで、珍しく録画ではなく放送時リアルタイムで最終話まで視聴終了。1期目第1話でのストーリーの出発点が意識された、良い最終回でした。
「プロム」という卒業イベントを最終エピソードとして扱いながら、本人たちが卒業するわけではないというのがこの作品らしい捻くれポイントかもしらんですね(笑)。
またこの結末は後日に外伝めいたもの(原作なら短編、アニメならOVAなどを作るうえでも、うまい締め方だったんじゃないでしょうか。この商売上手め!
ライトノベル原作が終わっているとはいえ、ちゃんとアニメ化シリーズでも完結まで到達している作品ってあるようで意外とそんなにたくさんはなかったりする気がしますが、本作は無事に完結を迎えました。おめでとうございます。
終わってみれば狙われているのか助けられているのか良くわからない(?)一色いろはの存在が3期目では良いフックになっていましたね。このいろはすも含めて、八幡の周りの人物に本質的には悪意がないのがファンタジーといえばファンタジーですね。
ガハママは当然ですが、ははのんも本質的には優しいのです。怖いけど(笑)。