O.Y さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
素晴らしいアニメだということに間違いはない[93.1点]
時系列的にCLANNADの続きがそのまま描かれている。開始時はまだ主人公岡崎は3年生。しかし、時は流れ岡崎は高校を卒業。社会人になり、仕事に就く。
1期は笑いと感動有りの青春ストーリーだったが、2期になり(決してコメディシーンがないわけではないが)、少々シリアス度強めの展開だった。大人になると自分で食べていかなくてはならない、自立していかなくてはならない。そんな社会の厳しさを感じる描写も多々あった。
さて、あまり内容に触れるとネタバレも多くなるので、ストーリーに関しての言及はここまで。ただ、このクラナドアフターストーリーを通して感じたのは「家族愛」の大切さ、これに尽きると思う。そしてこのアニメを見ると、もっと家族との時間を大切にしよう、自分は立派な父親になれるのだろうか、などと色々考えさせられてしまう。まあ、よく家族愛を描いたアニメを見た後は本当にそれで頭がいっぱいになります。
なんか簡単にまとめて書きましたが本当に素晴らしいストーリーです。ただこの「感動」ストーリーに対しては、1期のこの作品に対する思いというのが重要になってくるでしょう。もちろん、その感動シーンだけを見ても心にくる人はたくさんいるでしょう。しかし、1期からの様々なキャラ同士のやりとり、何気ない日常シーンを見てるか見てないか、またはそれらを印象良く感じたか感じてないかで感情移入の度合いは大きく変わるでしょう。まあいわゆる登場人物に対して感情移入できる状態であったかというところです。他のアニメでも感動シーンに向けての過程は大事なのは言うまでもありませんが、この作品は「特に」です。
さて、ここからは物語以外からの観点から書いていきます。見終わって注目したのは、「音楽」「作画」です。CLANNADはOPの良さが全体的に目立ちました。1期に続き2期OP「時を刻む唄」は歴代見てきたアニメの中でも印象に残ってます。key作品は主題歌の良さに定評がありますので聞くだけでもストーリーを思い出してしみじみした気分になります。BGMもほんわかとした日常系から感動を誘うような切ないBGMまで頭に残ってます。非常に良い役割を担ってたと思いますよ!そして「作画」について。アニメーション制作は京都アニメーション。CLANNADは全体的にキャラの目が大きい印象を受ける人が多いようですが、まあ見てたら慣れてくるでしょう。そして京アニの作画の素晴らしさはご存知の方が多いと思いますが、その「素晴らしさ」にも色々種類があります。絵が綺麗だったり、背景画が色鮮やかだったり、キャラの動きがぬるぬる(滑らか)だったり…、しかし京アニで最も良いところを挙げるなら、「キャラの感情表現に長けている」所でしょう。表情の変化をアニメーションで表すのは簡単なことではありません(※友人談)。そしてここはアニメーションによっても本当に表現の差ができる所です。アニメの中のキャラの表情が豊かだとより見ていて感情移入できるというのも個人的に感じます。そしてこのCLANNADもキャラの動きや絵が綺麗というよりかは、この感情表現が素晴らしいと思います。(まあ絵もかなり綺麗ですし、動きも申し分ないです)
以上のようにどれをとってもレベルは高いです。よく「CLANNADは人生」という言葉を感想欄で目にしますが、間違い無いと思います。人生についても色々考えさせられるでしょう。ただ全話見終わった時に納得できない人は必ずいるでしょう。ストーリー構成上仕方のないことだと思います。ネット上ではストーリー解説を書いている方もたくさんいますので、全話見終わった後に見てみると良いでしょう。