tomledoru さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
不運であっても不幸とは限らない
ナンセンス日常物,ギャグ作品なんだと思うのですが
序盤3話まで迄は,はなこ、ヒバリ、ボタン
の三人で話が進んでいきます。
不運、虚弱体質、悲恋の弱点を
持ちますが,弱さを克服する
という目当てはそっちのけ。
三人模様では三人のチームワークが
ちぐはぐで,それぞれが自分の道を
勝手に進んでいきます。
見ていて退屈でした。
4話目以降徐々に質感が高くなり
話のテンポもよくなっていきます。
6話目以降は,はなこ,ヒバリ,ボタン,
ヒビキ,レンの5人とさらに個性はバラバラに
なりますが,「自分たちの不幸」を
どうしたら解消できるかという目当てがはっきりしつつ
「弱い自分」を受け入れつつ
ほんのちょっとの「長所」を認め合いながら
なかよし集団に変わっていくところは
素晴らしいと思います。弱さという
のも個性の一種だとしたら,
それらを丁寧に描いて仲間を構築していく
後半は特にそういうお話だと思いました。
小平先生の優しくも見捨てない大度にも感心させられます。
誰しも程度の差はあれ「不運」や「不幸」に見舞われます。
中には運と努力と才能に恵まれて一生他人から見て
幸福に過ごせる人もいるでしょうが
仏教でいう「四苦八苦」から逃れる方法はありません。
そういう弱い運気で生まれたとしても,不運に合っても
その中でも一握りの「幸福」を見つけ出すヒントになる
作品なのかもしれません。