退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
★3/ 地獄のショーケース
許されることなんてない。
許す者と許さない者がいるだけだ。
確実に強烈な批判が産まれる事を承知でこの作品を創った作者に敬意を表する。少年マンガのプラットフォームである以上、主人公の成長物語が主題となる。イジメのドキュメンタリーではない以上、リアリティは意識するがリアルには出来ない。批判が多いのはこの作品の成功と同義である。
どんなにイジメ描写をリアルにしたところで、被害者からは「なんだこれふざけんなブッ○すぞ」となる事は避けられない。苦しんでいる者にとってはイジメをフックにした美少女恋愛物語というとても許し難い物にならざるを得ない。勿論被害者を逆撫でする意図の創作ではないにしろ。
オカシイものをオカシく描いているのだからオカシイのは当然なのだ。アニメのレビューを見ているとそんな脊髄反射的な感想がとても多い。勿論物語だからデフォルメはしているのだが。
何故そのような酷い事を言うのか?するのか?
何故そのような事態に陥ってしまったのか?
行使者はその行動で何を達成しようとしたのか?
何故そのような結論に辿り着いたのか?
考えるべきことは書ききれないほどにある。
イジメは絶対に無くならない。
未熟な生存競争の中では傷つかない動物はいない。
困難に立ち向かう者は美しいか?
その困難を創ったのは誰だろうね?
溝は永遠に埋まらない。
なら、まず自分ひとりでも渡れる橋を掛けようと。
たとえ誤解と言われても。
これは適応と生存の物語である。
それ以上でも、それ以下でもない。