薄雪草 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
水のうちそと。
わたしの音は世界になくても
聲はあなたとの世界を創りました。
わたしはいつでも水の中にいて
あなたもいつしか水の中にいました。
聲の形は、それぞれだけれど
超える形は、ともどもでした、ね。
~ ~ ~ ~ ~
わたしの聲の形は、あなたとは違っているのかもしれません。
でも、あなたの心の形と、思うほどには違ってはいないのです。
ですから、わたしは、
{netabare} 補正よりも、" 補整 " が 好き です。
矯正よりも、" 共生 " が 好き なのです。
{/netabare}
もっと、触れあえる。
きっと、通じあえる。
ずっと、見つめあえる。
ふかく、理解しあえる。
そんな種を蒔ける嬉しさを、あなたとのこれからに感じています。
心の形は、ひとつの芽吹きになり得ると 信じています。
聲の形は、たくさんの花を咲かせ、実を生らし得ると 願っています。
~ ~ ~ ~ ~
"わたしの世界で" なら、「またネ」も「月」も「好き」も、たった2本の指で話せます。
けれど、
"耳に触ってくれた" あなたに、どうしても "口で伝えたかった" のです。
初めての「恋」は、"あなたの世界で" 伝えたかったのです。
~ ~ ~ ~ ~
水のなかに飛び込んで来てくれて、ありがとう。
わたしのところに、思い切って尋ねてくれて。
わたしのこころへ、何度も手を伸ばしてくれて。
わたしのことばと、正面から向き合ってくれて。
わたしのすべてを、絶望から引き揚げてくれて。
本当に、うれしい。
( "うれしい" は、両手を開いて、掌を自分の胸の正面に向けて、交互に上下させます。胸の内側が、両手いっぱいに震えるほどに騒めいているという心情を動作に置き換えたものです。表情は、泣いてても笑ってても、ちゃんと伝わります。)
~ ~ ~ ~ ~
どうか、耳を澄ませて、感じてほしい。
水のうちそとは、
ふたりにとっての、心の汀(みぎわ)なのです。