「FLCL フリクリ(OVA)」

総合得点
73.4
感想・評価
580
棚に入れた
2480
ランキング
1020
★★★★☆ 3.9 (580)
物語
3.6
作画
4.1
声優
3.7
音楽
4.2
キャラ
3.9

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

まあ、色々とロックな印象

 印象としては凄くロックなものを感じる。
 the pillowsのロックナンバーが全編に渡って使用されていることもあるが、主役格である
ハルハラ・ハル子の存在が大きい。
 ベスパ、リッケンバッカーのベースという出で立ちがたまらなくロック的だし、そのベースも
演奏するのではなく、ぶん殴るのに使うというのがこれまたロック的。ロックが音楽である以上、
演奏よりぶん殴る方がロック的というのは書いていておかしいとは思うけどw。
 ハル子に関してはそういった外観だけでなく、行動、発言、たたずまいなど、存在そのものが
ロックといった感じで、新谷 真弓氏の演技が更にそういった雰囲気を醸し出しているような。

 映像的にはかなり尖った印象。
 漫画的表現になるなど、アニメならでの演出もあるが、カメラワークを初めとするベーシックな
部分も個性的なものがあり、80年代のATG辺りの先鋭的な邦画を思わせる。

 展開はかなりぶっ飛んだもので、特に序盤は設定が判らなかったこともあって、乗りと勢いを
そのまま映像化したような感があった。
 話が進むにつれ、それなりの設定があることが判るが、それでも頭にツノが生え、そこから
色々なものが出現する点などはキャラの精神状態のメタファーのように思える。
 心象表現を映像化して、それが作品内の現実と融合することで、シュールな状況を作り出して
いる点などは、幾原 邦彦監督作品に通じるものがあるような。
 ごく平凡な街を舞台に、世界の存亡に関わるような事態が起きている点などはセカイ系の範疇の
作品なのかなという感じ。そう言えば、この頃はこういった世界観の作品、多かったもんなあ。

 基本的にはコメディであるのだが、主役であるナンダバ・ナオ太の思春期の憂鬱が作品の
空気感に影響を与えているようで、その雰囲気は重くて暗い。
 あと姿こそ見せずじまいだったが、留学してしまったナオ太の兄のタスクの存在も作品に影を
落としているような。

 制作はGAINAXとProduction I.Gの共作だが、この作品の雰囲気などはGAINAXから独立した
TRIGGERに引き継がれているように思える。

2020/07/28

投稿 : 2020/07/28
閲覧 : 245
サンキュー:

5

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