にゃっき♪ さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ドーナツ食べに行っちゃったけどね^^;
化物語の続編ですので、化物語を先に視聴する事をお勧めします。
斬新な演出は健在でしたが、ドラゴンボールのようなバトルには興醒めでした。
パワーアップしすぎた会話劇はストーリー展開を冗長に感じさせる結果につながったように感じました。
露骨なエロは化物語のキャラの魅力を霞ませてしまい、前作の貯金を吐き出した印象でした。
好印象だったのは、忍野メメのポジションを期待以上に埋めてくれた、ミスドー大好きの吸血鬼、忍野忍ぐらいでしょうか。
前作のファンにターゲットを絞って、満足してもらおうという強い意志は感じられましたが、今さらながら、化物語が微妙なバランスの上で成り立っていた奇跡的な作品だった事を確認するだけで終わってしまったように思います。
気になった事ですが、詐欺師とか偽善者とか当てはめるべきところを、無理に「偽物」という単語でひとまとめにして、本物と比較して語るのは乱暴だったと思います。
まず本来の偽物ですが、偽物が横行するには本物の存在が前提になっているので、本物がなくては偽物に存在意義などありません。どうでもいいものには偽物は存在しませんし、偽物の本質にある模倣は技術習得の手助けにはなりますが、偽物が存在して比較されることで、本物の真価が問われるだけのことかと思います。
詐欺師については、安心感を必要としている人にとっては真偽は問題ではないですから、占いが当たらなくても文句を言う人はいませんが、効かない薬を売ることには問題はなくても、毒薬を売れば論外なのは言うまでもありません。
家族に入り込んだ怪異については、家族が家族として積み上げた時間と記憶がすべてであり、たとえば生みの親と育ての親を比較するのに、他人が介入する余地なんてありえないでしょう。
偽善行為については、行為そのものより、行為の動機や結果によって判断すべきだと思います。何の見返りも求めずに無償で善行を行うのは難しいことです。
たとえば電車で席を選べるときの選択肢は、一般席に座る、シルバーシートに座る、どちらにも座らないの三つがあります。あえてシルバーシートを選ぶ人は、その席を本当に必要な人に譲りたいから座ります。譲るときもわざわざ、目的地で降りるフリをしてまで、感謝の言葉を拒否して譲る人もいます。
もっとも譲られた人が余計なお世話だと思う事もあるわけで、最初に席を譲られたとき、年寄りと見られた事にショックを受ける人は少なくないと思います。私の妹は初めて「おばさん」と呼ばれただけでショックで寝込みました^^
善行は自己満足から出来ています。街頭募金でスマイル目当てに、可愛いお姉さんを選んで募金するのも偽善なら何が善行なのか教えて欲しいです。偽善者になりたくないから何もしないという幼稚な理屈は、善行をしないことの言い訳にしか聞こえないように思います。