こう さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
我々の世界のメタファーとして見ると面白い
金融世界のメタファーとして見ると
・人間は自分自身という自己資本(BS貸方)とそれが現在から未来に渡り生み出す価値=作中で言う未来(BS借方)を持っている。
・未来を担保に借金(BS貸方)をして資本主義社会を戦う元手=作中で言うミダスマネー及びアセット(BS借方)を得ることができる。
・資本主義社会の参加者は用意した元手を武器に競争する。勝者は敗者からお金を奪う。敗者は自己破産し世界から落伍、未来を奪われる(この言い方は語弊がありますがここではそう言っておきます)=作中では担保である未来を債権者であるミダス銀行に奪われ経済的人的心理的その他諸々含めた未来が消滅する。
・銀行の信用創造が経済をデカくし支えている=作中ではミダス銀行の信用創造無しでは世界経済が立ち行かなくなっている。
こんな感じでしょうか。
ただ、ミダス銀行は破産した人に加えて破産には至らない程度に戦いに負けた人からも未来を奪ってる点でより「悪者」っぽく脚色されてるようにも見えますけどね。。
あと今vs未来という構図自体はなかなか面白いと思いました。
ただ我々の世界では未来を描くことから始めてそのあとは今に集中せよ!って言説が一般的で。その通りだと思いますし正直三國の思想には共感できませんでした。。
二つツッコミを入れましたが、総じて構図が面白い作品だと思います。
2クール使ってじっくり上手く見せてくれたらもっと良い作品になったのにって感じです。