タック二階堂 さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ちょいちょい納得できないパラレルワールド。
詳細は公式でも。
2019年1月に劇場公開された作品です。原作というか、ベースがHuluオリジナル『ソウタイセカイ』という作品らしいです。同じ世界観の延長線上にある作品のようですが、これ単体で観ても大丈夫みたいですね。
制作はクラフタースタジオという、CG制作を専門にしている会社です。これといった作品は調べても出てきませんでした。CMのCGを手掛けたり、いろいろな作品のCGモデルに協力(「天気の子」とか)している会社のようです。
キャラデザは、3DCGとしては出来の良いほうかと思います。ただ、ちょいちょい動きがいかにもCGだなという感じ(歩くシーンとか)。逆に戦闘シーンはグリングリンよく動き、3DCGの特性を生かした迫力のあるものでした。
音楽は主題歌にあいみょんを起用。声優陣も主人公に梶裕貴さん、ヒロインに内田真礼さん。ほか、悠木碧さん、水瀬いのりさんといった旬の役者を揃えています。
で、肝心のストーリーなのですが、設定こそパラレルワールドでお互いの命がリンクしているといった設定は面白いのですが、ちょいちょい矛盾が生じたり、首を捻るシーンもありました。特に{netabare}公女・コトコが死んだため、現実世界の琴莉も死んでしまうわけですが、なぜかラストシーンでは生きていて、シンが好きだと告げる{/netabare}といったところ。理由も経緯もやらないので、いったいなぜ?と首を傾げてしまいました。{netabare}まさか生命のリンクを切ったから、死体を保存されていた琴莉もコトコとリンクが切れて生き返ったとか? そんなバカな……。{/netabare}
全体的にはすんなりと観ることはできますが、こうしたちょっとした詰めが甘かったり、知能搭載遠隔人型兵器(仰々しい名称w)のミコとリコについての掘り下げがないので、いろいろと感動できません。
ま、dアニメで配信解禁になったので観るかという感じでしたが、これを劇場に観に行ったとしたら、なんとなく釈然としなかったかも(金払って観るほどのものだったかな、とか)。正直、観ても観なくても良かったかなというレベルです。そのくらいフックのない作品でした。