とろろ418 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
名作へはあと一歩?
【3話まで】
{netabare}
世界観自体は面白いのですが、説明が非常に分かりにくいですね。
おそらく勘違いされている方も多いと思うので、一応解説しときます。
端々のところはまだ不明瞭なので飽くまで大筋だけですが。
{netabare}まず娯楽施設としてのデカダンスと移動要塞であるデカダンスは同じ世界に存在します。
時系列としては、世界が大気汚染により人間は絶滅の危機に陥り、それと入れ替わるようにサイボーグが大頭し始める。
サイボーグたちはユーラシア大陸に生き残りの人間と生命体ガドルを閉じ込め、その場所を娯楽施設デカダンスと名付けた。
また、サイボーグたち自らもアバターのようなものを使ってデカダンス内にアクセスし、ゲーム感覚でセカンドライフを楽しんでいる。
一方で人間たちは何も知らず、移動要塞デカダンスで生存を掛けて暮らしている。
そして、この体制を知った人間やその輪から外れてしまった人間はバグと呼ばれて処分されている。
といった感じで『大気汚染された世界に作られた娯楽施設デカダンス』とさらにその中に作られた『ガドルに侵略される世界と移動要塞デカダンス』という皮肉的な構造になってます。
人間が生き残るためにサイボーグ化したのか、ガドルはサイボーグが作った生物なのか、アバターはなんで出来ているのか、など詳細は不明。{/netabare}
今後の展開としては、カブラギがナツメを利用してこの世界観を壊していくというのが主になりそうですね。
それに伴ってカブラギの過去や真意なんかも明かされていくと思うので、その辺の人間ドラマにも期待しています。
{/netabare}
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【視聴後】
『デカダンス』の物語として普通に面白かったです。
ただ良くも悪くもそこだけに注力されているので、世界観規模に対してこじんまりとしてしまった感は否めないですね。
あとキャラが協力的すぎるのも気になりました。
1クールという制約上仕方がなかったのかもしれませんが、設定上はもっと殺伐としてた方が自然かと。
パイプとかは特に謎キャラ化してますね。
{netabare}本来はラスボスを担うべき存在だったのでは?{/netabare}
2クールかけてもう少し丁寧に、かつあと一歩外の世界へ踏み込んでいれば、文句なくおすすめできていたと思うだけに残念でした。
結果的には面白いんだけど、煮え切らない。もどかしい作品となってしまった印象です。
{netabare} ギアはサイボーグ化した人間たちでタンカーはそれを拒否した人間の生き残りだったとか
ギア素体は環境汚染解決後のための人工的な肉体として開発されていたとか
外の世界には実物のガドルがいてデカダンスは対ガドル戦のシミュレーターとして作られていたとか
進展させる方法は幾らでもあったと思います。{/netabare}