カミタマン さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
背景がいい系 原作は伊井圭
背景が美しいです!それだけで,見る価値ありと言えるかと思います。
おすすめポイントはいっぱいありますが,
蓋平館(読み方わかりません^^;)
東京の町並み,石垣・瓦屋根・格子・浅草十二階
夜の花街などは葛飾応為っぽくかんじたりもしました。
終盤のグーグルアース的な美しさの岩手の田園風景
盛岡から見た岩手山の景色は作中の啄木の心情や自分の個人的な思い出もあって,それだけでうるうるとくるものがありました。「思い出の山,思い出の川」と言ったところでしょうか。そういった意味では北上川が描かれていないところがやや物足らなくもありますが・・・
それに対して,ストーリーは・・・何かモヤモヤする,事件が解決してスッキリする類いの探偵物では無い感じです。
よくあるラノベ原作かなと思い伊井圭を検索しようとスマホに話しかけたら・・・
eKって原作者,軽自動車かよ!!w
しょうが無いので文字を入力して調べると,原作者伊井圭は1948年生まれで2014年に他界しています。1996年に原作の一つ「高塔奇譚」で第三回創元推理短編賞受賞だそうでラノベとはちょっと違うみたいです。創元社の小説で初アニメ化だとか。でも,なぜ今これのアニメ化?感は正直あります・・・設定は面白いんだけどw
実際に金田一京助と石川啄木は親友なんだそうですね,知らなかった!
本当は金田一京助を探偵にしたかった所なんでしょうけど,横溝正史やじっちゃんの名にかけるやつとゴチャゴチャになっちゃいますもんね。
個人的には,やや時代が前後するのですが,大槻文彦や宮沢賢治にも登場して欲しかったと思います。むりやり高村光太郎とか柳田国男あたりもありかな?宮沢賢治は啄木より10歳若いのでちょっと設定的に厳しいですかね。大槻文彦は金田一京助の大先輩的な位置付けで登場可能な気がしますが,現在の岩手県誕生が明治9年なので,金田一,石川にとっては生まれたときから岩手県なのですが,大槻は廃藩置県前の明治2年に上京しているので盛岡と一関では同郷の感覚は無かったでしょうね^^;
ところで,書いていて思ったんだけど,もしかしたら,石川啄木や高村光太郎,太宰治(青森)が国語の教科書でメジャーなのは金田一京助の功績では?