Acacia さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
名作の定義。
新劇場版、最終作完結前にネトフリで再視聴。
初めて観たのはリマスターDVDをレンタルした10代の
子供の頃でした。レンタルビデオ店で、アニメのコーナーに
行くのが凄く恥ずかしくて、周囲を伺っていた多感な頃です。
リマスターの意味も全く解っておらず、
適当な環境で視聴していました。
10代の頃、観た印象は「何かエロイ」「アスカが可愛い」
しかしネトフリで視聴後、今更ながらハマり、
Blu-ray BOX を購入。更に再視聴。
今観ても、アスカは可愛い。容姿も生い立ちも声も、
心の余りの醜さに愛しさを覚える。
実際に居たら、ヤバい奴だけど。
自分が愛する作品に
「名作は最初から名作として生まれてくる」
という台詞があるのですが、
成程、一つの面白い価値観だとは思った。
では、今作「新世紀エヴァンゲリオン」は如何なものか?
正直、劇場版に限っては主人公は、ほぼ何もしていない。
周りの人達に、承認と拒絶を繰り返し流された末に
一つの選択をしただけ。
だが、今見ても過激な表現。内に秘めるべき醜さを
これでもかと露わにする登場人物達。
上述した、「何かエロイ」を感じた子供心も覆り、
生きる上で不可欠なエロティシズムを含め
これ程、強烈な醜さを描いたアニメを
自分はまだ出逢っていない事を認識させられた。
その人間性を二次元の中に垣間見えただけでも
自分は例え古臭くなった今作を「名作」と認定したいです。
はるか昔から始まった物語を想像する事。
様々な形式を展開しつつ人間の根本的な娯楽は変わっていない。
ネットを見るだけでも、痕跡の多い
「新世紀エヴァンゲリオン」への考察。
読むだけでも人間の感受性一つが視えて、
より作品への期待が膨らんでいく。
多分、自分が気づかなかった一つの
可能性、解釈を求め、更に作品を面白く感じたいのだと思う。
式波も良いけど、やはり自分は惣流派。
お勧めです。