二足歩行したくない さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
かわいいは正義
劇場版・空の境界、6作目。
両儀式と行動を共にする主人公が、黒桐幹也よりその妹「黒桐鮮花」にバトンタッチし、鮮花の通学する"礼園女学院"を舞台にし展開します。
現役女子高生魔道士見習いが女学園を舞台に悪いやつをやっつけちゃうという、これまでの沈鬱な内容とは毛色の異なる章です。
鮮花はツンデレの兄好き、属性に忠実な俺たち向けのキャラクタですが、反面、物語は端折りすぎてわかりにくく、ストーリーはよく分からないけど、鮮花がかわいいから正義みたいな内容になってしまっているのが賛否が分かれるポイントかと思います。
師である蒼崎橙子の依頼により、学園で起きた"妖精による記憶の強奪事件"を調査する事になった黒桐鮮花だったが、妖精を見ることができない彼女のため、兄の恋敵である両儀式と一緒に行動する事になるという展開。
その後、玄霧皐月というイケメン教師が現れたり、過去に橘香織という少女が自殺を図ったことがわかりその調査をしたり、何やかやがあるのですが、気がついたらバトルシーンになって、その結末もうやむやのまま終わるというよく分からないストーリーでした。
それというのも、原作ではドラッグ、強姦、援交強要が飛び交う、とてもアニメ化できない過激な内容なんですね。
色々自粛した結果、鮮花のかわいさが残った感じで、映画だけで理解するには難しい内容となってしまっていました。
映画視聴後は原作を読むか解説してくれているサイトなりで保管するのが必須だと思います。
ストーリーはわかりにくいですが、鮮花のかわいさだけは、空の境界唯一の癒しだと思いました。
ただ、空の境界は萌えに傾倒することは無いので、露出は少なく、あざといシーンも皆無です。
バトルシーンの激しさ、優美さは本作でも健在です。
式のバトルの顛末がぼんやりしているのが気になりましたが、鮮花がミッション系の制服で妖精と魔術を絡めて格闘するシーンは特に素晴らしかった。
ストーリーはともかく見所は多くて、飽きはなかったです。
過去作に比較するとライトな印象を受けますが、頭にはてなマークが浮かぶ作品でした。
箸休みになりそうでならない作品だと思います。