くろゆき* さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ミスター・ポポは戦闘力が1080ある
ドラゴンボール映画としては、孫悟天とトランクスとビーデルという不思議な組み合わせを登場させ、ブロリーと戦わせる試みの内容でした。
なんとも微妙だったのはキャラクターですよね。
今回のブロリーって、因縁のカカロットを狙うのではなく、悟天の嘘泣きをたまたま聞いて覚醒してしまっただけなんで、「突如現れた戦闘機械」くらいの個性しか与えられてないし、そのわりにはコイツ一人で戦い続けるのでかなりダレます。トリッキーな技を使えるわけでもないので基本は力と力のぶつかり合いで映画としては退屈でしたし、前回と比較してパワーアップもないのでほぼ単なる「強いだけの何か」とたまたま会っちゃったので戦っている印象が強く、盛り上がりどころはありませんでした。
そのうえ、ブロリーも悟天やトランクスに虚仮にされているのは変な温度差を感じましたね。ブロリーの顔におしっこを漏らしてしまうところとか、もはやギャグとしても笑えないしブロリーを脅威として描きたいにしてはあんまりなシーンでした。
そもそも一度倒されているコイツを強化等せずに
映画シリーズとしては「悟天・トランクス・ビーデルvsブロリー」で結構尺を食うので映画ながらに引伸しのような中弛みがあるんですよね。過去の敵を工夫もなくそのまま引っ張ってきて、微妙な面子と戦わせるだけなので劇場版シリーズでもかなり見ていて面白くない感じがあります。
まあ、ブロリーって一度ベジータを絶望させたようなキャラだった気がするんですけど、そのわりにはたかが三人の女子供に随分手こずって、結局大して強さをアピールできないまま悟飯戦に移行しましたし。
最終的に「親子三代かめはめ波」という技で締めるものの、ここで悟空が出てくるのもかなり唐突な奇跡で、「親子三人のかめはめ波がブロリーを倒す」というシチュエーションをやりたかっただけとしか思えないんですよねぇ…。
他にも、最初の村のくだりは特に伏線とかでもなければテーマなどとして効いてくるわけでもないし、何故入っているのかがよくわからず、後で「なんだったのあれ?」という浮いたシーンだったり。
どういうわけかクリリンがピッコロの格好をして悟飯を助ける場面があったけど、正直見ていて「ピッコロでよくね?」と思わされてしまったり(くだらないオチに使われてたけど)。
脚本が粗だらけなうえに、見所も薄く、あまりドラゴンボールらしいとも思えない劇場版でも駄作の部類の一作でした。