ひろぞう さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
日本アニメ史上に燦然と輝くキングオブヒール
本作を語るには日本アニメ史上に燦然と輝く
キングオブヒールの「ノロイ」の存在抜きには語れまい
ノロイの場合悪党を通り越して
「全身是悪」そのものほかの成分が存在しない。
そもそもネズミたちに比べてイタチたちはでかいんだが、ノロイは一際堂々たる体躯を誇り
また頭も切れ、口舌も労する、尚且つ超能力持ち
それら全てを駆使して「絶対悪」として、主人公たちにまさに立ちはだかる
その絶望的ともいえる状況からの打開が本作の見所で
逆に言うとノロイほどの「巨悪」を生み出せない昨今の作品では
特にノロイ級の恐ろしい敵出しちゃうと子供番組だと、瞬間視聴率下がっちゃうから
所詮の小悪党相手、または見解の違いと言うだけで、理不尽なまでの力の行使を躊躇なくやるから
なろう系を中心とした「おらおら系」主人公に、反感のスパイラルが大きく渦巻いてしまう
ノロイほどの巨悪に対してなら、それに対抗するという大義名分が立つ物の
所詮小悪党だろこいつ「ら」程度に過剰な力の行使を躊躇なく行ってしまっては
主人公の傲慢さの方が際立ってしまう
もちろんノロイほどのキングオブヒールを作り出すことはとても難しい
作り出せないのなら主人公像も変容させるべき
もちろん一部そう言う作品に対してのマニアがいることは認めるが
王道覇道あっての邪道なので
邪道ばかり世に憚ってしまっては、まさに世も末になってしまう。
ノロイが何故キングオブヒールなのか?
そしておらおら系主人公たちが何故そんなにも嫌われるのか?
それを対比してみれば答えは自ずから導き出されるもので
つまり昨今のなろう系「おらおら」主人公とノロイは同一の存在であるから
当然ヒールは世から疎まれるただそれだけの理由、必然なのである。