ローズ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人生の落語者
世間は景気が良いバブル期。
与太郎は真打ちに昇格。
助六という名前を継いで三代目助六となった。
落語にも色々。
上方、江戸、新作、古典などがあります。
江戸っ子中心の古典。
江戸時代からの伝統です。
元々、狂歌などの場で話された噺。
落とし噺とも呼ばれ、最後に落ち(サゲ)を付ける噺となりました。
その話を集めて残す。
受け継がれる噺。
歴史となり、古典となりました。
代表的な江戸落語。
噺は沢山ありますが、江戸弁を聴けるのは、今では落語くらいかなぁ。
代表的なのは「ひ」が発音できず「し」となってしまう所。
次回予告で言う「ご贔屓」が「ごしいき」と読まれているのには、こだわりを感じます。
老いは誰しもが通る道。
生物にとって避けられない宿命です。
八雲にも老いの足音が聞こえてきました。
さらに高座で病気も発症。
老いの恐怖心のためなのか、高座から離れようとします。
故・立川談志も晩年は老いと病気との戦い。
特に喉をやられたのが痛かった。
高座から離れた談志。
本人にしか分からない事象ですが、傍から見ていてもツラかったです。
老人から死んでいくのは道理。
若者より先に死ぬのは当然です。
残された者は先人から学び日常に活かす。
それが若者の仕事。
老人が搾りかすになるまで、搾り取って下さい。
ゴマと百姓は搾れるだけ搾れ。
江戸時代の代官の考えです。
『三方一両損』
有名な大岡裁きです。
本作品はどうでしょう?
アニメ化され視聴者が喜び、原作者も嬉しくなります。
多くの人々が喜ぶ映像化。
今回のケースは『三方一両”得”』になるのかなぁ。
落語を題材にして人生を考えさせる内容。
特に『死神(落語の演目)』の演出は素晴らしい。
大喜利だけが落語ではない。
噺を聴かせる名人芸。
今回は声優さんの名演技も光ります。
アニメを通して日本の古典芸能に触れる事ができる機会。
たまには足を延ばして新しいジャンルを開拓するのも良いですよ。
『昭和元禄落語心中』
人としての生き様、カッコ良さが描かれています。
さらに、江戸っ子の粋が垣間見れます。
終盤では涙がポロポロと……( ;∀;)
消えるよ~、消えるよ~、消えるよ~・・・……