くろゆき* さんの感想・評価
2.3
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 1.5
音楽 : 1.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
あの瞬間、僕たちには恐れるものなんて何も無かったように思う。
まず前半の青春模様。
山の向こうには何があるんだろう。国境を越えたら何かが変わるんじゃないか。
そんな少年心が詰まっています。国境を超える感覚って日本人にはわかりにくいですけど
それをアニメーションにしようという意欲はおもしろくて、三人の約束と関係性がどの
ように動いていくのか期待しながら観ていました
そしていきなりの三年後。袂を分かれていた三人が約束の忘れ物を取り戻すために再会を
果たしていくドラマがメインコンテンツだったんですが、、、さすがに切り方が雑すぎたので
前半と後半の切り替えには工夫が必要だったんじゃないかな
最後はセカイとヒロイン(約束)のどちらを選ぶのか。っていうセカイ系みたいな展開になり
難解でしたけど、色んなところで聞いてた感想として「説明不足」っていうのがあったのだけど
私はむしろ「説明しすぎ」っておもいましたね
といっても内容を理解できたわけじゃないですよ。全容はよくわかっていません。でも監督が
やりたかったのがSFじゃなくて「彼女との約束」のほうなのは明白ですよね。なのにあんなに
SFを長々と説明するシーンがあったら否定的な意見もでて当然ですよ。だったら必要なのは
「ちゃんと説明しろ!」ではなく「もっと省いてよ」だとおもうんです
今の時代にみても十分に通用するどころかトップレベルの作画で、ナルシストっぽい雰囲気を
膨らませる映像美は、それだけで評価できるので、であればその映像を三人の関係と約束を膨ら
ませることに尺を使うべきだったんです
極端にいうとSFはどうでもよくて、監督のやりたいことは「秒速5センチメートル」と大差ない
んだろうなと私は感じたので、SFという余計なものがあった分だけ完成度は低いとかんじました。
逆にいえば本作の経験があったからこそ「秒速」のような突出したモノが出来上がったのかも
しれません
ところで最後は、これから二人の思い出を作っていけばいい。みたいな雰囲気でおわりましたが
新海賊さんの傾向からすると結ばれることはないのだろうなぁ。と察してしまいます。そういえば
冒頭ではヒロキが帰郷してましたが一人で思い出に浸るようにしていたのを踏まえると二人は
、、、つまり、そういうことなんでしょうね
なんてことを考えながらEDの「きみのこえ」を聞いてたらネタバレソングだということに
気が付いてしまいました。やはりかそうなのか