take_0(ゼロ) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
見誤った・・・
前作を見た終わった時に評価した
「テンプレ的だけど、テンプレを超えている」という評価は間違いなかったように思う。
しかし、この作品を観て、見誤っていた点をいくつか発見した・・・。
一つは、加藤恵について。
前作の評価で
「どうにも掴みどころなく、積極的でもなく、消極的でもなく、傍観者でもなく、たまに愚痴っぽい的確な突っ込みを入れつつ、主人公に対する恋愛感情も最終版に至ってもチラリと見え隠れする程度。
なかなかに気を持たせるキャラなのである。」
と評した。
まず、この点を大きく見誤っていた。
しっかりと、1期のキャラ付けにダマされた(いや勝手に引っかかったんだけど)。
この作品で、加納恵が不機嫌になり、主人公と距離を置くことになったきっかけを見るに・・・。
振り返ってみると、確かに加藤恵はぼやーんとした物言いながらも、献身的にサークルの活動を立派に支援していたのだ、2期の振り返りカットを見て「・・・確かに・・・ホントだ・・・」と絶句してしまった。
それなのに、あれだけ「週末開けておくから何かあったら・・・」と言っていたにもかかわらず、連絡もされず、相談もされずとなれば「仲間なのに・・・」とへそを曲げても仕方がない。
ものすごーく理解できる理由だ。
そして、加藤の口から「楽しかった・・・」というセリフが出たとき、
「そかそか、よかったー」と思ってしまった。
ちゃんと、仲間として楽しんでいたんだなー、と。
そして、もう一つ、
派手な見栄えの詩羽やロリっぽい担当の英梨々に負けず劣らず、
しっかりとヒロインしてきてる(なってきている)点だ。
「なんだかな~」「怒れてきている」なんてい言いながら、少しづつ、気持ちというか感情が見えてくると、しっかりとヒロインなのだ。
そして、その特徴的な物言いも、愛嬌があってかわいらしく見えてくる。
いやー、立派なヒロインですよ、これは。
あと、ハーレムしながらゲーム作ってるっていうテンプレ的な要素についても、後半しっかりと、クリエイターならではの葛藤と決断、自分を高める欲求に逆らえない、高みに挑戦する姿勢をなくしたら、創造することが出来なくなってしまう、というジレンマをしっかりと描いている。
この点も、ちょっと意外だった。
このエピソードを含めるだけで、重厚感、硬派感が増していると思う。
そして、クリエイターとはそういう生き物なのだ、実感させられるし、また、そうであってほしいと思った。
以上が、大きく印象が変わった点だった。
やはり、これは相当にしっかりとした作品であると改めて評価したい。
機会があれば、ぜひ前作から観てみて下さい。