tag さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
終わりの始まりの物語 やっと主題へ踏み込み始める、不幸とは?幸福とは?
化物語で、各登場人物の心の影を「怪異」という形で具現化し、心の影=怪異という異色設定を存分に活用し、登場人物たちのキャラ立ちを促した。
セカンドシーズンでは、そのキャラ達の心の影を更に深堀し、傷に塩を塗ると言う逆説的な形で、解決した。
この終物語パート①の最後で、主人公の暦に対し、「幸せにならなないから、許してください、なんて許されない」「不幸でいることで許されると思うなハッピーエンドを目指すべきだよ」と言われるシーンがあります。
化物語、セカンドシーズンを通し、暦は、実は、彼自身の解釈としては「助けて」いません。そこに心の影を蓄積してゆきます。もしかしたら、助けられた各キャラたちは、感謝や、納得していると思いますが、暦は、受け入れていません。そう、事のとらえ方には、表と裏があるのです。
この終物語は、他のキャラ達を助けてきた暦の心の影に迫る物語です。一見、ハッピーな結末を迎えた物語の裏の側面です。
この主人公の心の影の先導役とも言えるセカンドシーズンから出てきた謎の女の子もでてきます。が、まったく説明されません。あえて言えば、「悪役的」に描かれています。物語全体の正義の味方である羽川翼も、彼女に敵対的であることで、「悪役感」を増大させます。
1クール全部使っての伏線ですが、暦の心の影を取り除き、悪役を倒し、ハッピーエンドを迎えるんですかな?如何に?この逆説的物語がどんな結末を見せてくれるのか、期待したいです。