ブラッキー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
日常系でありながら鬱要素を持っており、BAD ENDの予感がするかと思えばHAPPY ENDという素晴らしさ
この話は、エロ漫画を描く男後藤かくしが娘である後藤姫に自分がマンガ家であることを隠すためにアホな行動を繰り返したり、自身が売れっ子でないために様々な苦悩を繰り広げたりする話だ。アニメの中で随所随所に漫画家あるあるがちりばめられているのも面白い。
また、かくしだけでなく他にも面白いキャラクターは存在する。それが無能編集者だ。親のコネで入ったそうだが、他社の忘年会に勝手に入ったりなどコネでもなければ首になってるほどやばい。しかし、そのやばさが笑いになっているところもあるのもこの作品の魅力だと思う。
こんな作品のどこに鬱要素があるのか?それは、高校生となった姫のそばにかくしがいないところである。冒頭の一二分あるいは終盤一二分が高校生となった姫視点のシーンとなるが、姫の目は虚ろになっており、かなり暗い。しかし、この鬱シーンが一二分で収められているからこそ日常シーンをしっかりと日常系として見られる良さがある。これはうまいのでは?
また、最終話は丸々姫の高校生編だが、ここでかくしが死んでおらずに昏睡状態となっており、終盤に目覚めるというのがよかった。この話の方向で鬱で終わってしまったら最後にすっきりしないだろう。
全体的に見ればうまくまとまってたと言える。かくしを演じていた神谷さんが必死さをうまく表現できているのはすごく、それがとてもあほなことであるためにより笑えてきた。流石としか言いようがない。また、姫の声をあてていたりえりーもよかった。ませている女の子の中ではあまり大人びてはいないものの、その純粋さがりえりーの演技にものすごくマッチした。高校生の時の演技も鬱要素を支える上でかなりいい演技をしていると思う。ほかの人もあってはいるが、特にこの二人が印象に残っており、大変すばらしいと感じた。