U さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
C. ネタバレ注意 – すっごい好きは微妙だけど嫌いな人はいないと思う
大久保圭の漫画
2013年10月から月刊コミックゼノンで連載中
女性は結婚して家庭に入るか修道女になるしかなかったルネッサンスの時代、
画家として自分の足で生きていきたいと願った貴族出身の少女の成長物語
<主要登場人物>
・アルテ:小松未可子
・レオ:小西克幸
・アンジェロ・パーカー:榎木淳弥 別の工房の徒弟
・ヴェロニカ:大原さやか 高級娼婦
・ユーリ:鳥海浩輔 名門貴族
・カタリーナ:M・A・O ユーリの姪
<ストーリー>
舞台は16世紀初頭のルネッサンス時代のフィレンツェ。
絵を書くのが好きな裕福とはいえない貴族の娘15歳のアルテは理解のある父の死後
「絵は嗜みの一つ。まともな生活をするためには殿方に気に入られるしかない」
という考えの母に絵を燃やされてしまい行動を起こす。
街中の工房を訪ねて弟子志願をするがことごとく断れてしまう。
理由は、女だから。
ならば女を捨てると長かった髪を切り自身の胸をも切り落とそうとしたところを
たまたま居合わせたレオに止められる。
レオも工房を持つ絵描きではあるが弟子を取るつもりはなかったため、無理な課題を押し付けて弟子入りを諦めさせようとするがアルテは難題をクリアしてしまう。
「職人になるのは目標ではなく手段、自分自身の力で生きられる道を目指したい」という言葉に物乞い生活から抜け出すために絵描きを志した自分を重ねたレオはアルテを弟子にする。
アルテは初め無愛想なレオを怖いと思っていたが女としてではなく一人の弟子として扱ってくれるレオを尊敬していく。(無自覚の恋心も?)
家を出て工房の屋上の小屋に住み込むことになったアルテの修行は絵を書くことだけではなく、師匠リオの世話や力仕事もするが弱音を吐くことなく努力する姿や持前の明るさに最初は「女のくせに 女なんかに これだから女は」と言っていた人たちも変わっていく。
リオのお得意様の高級娼婦のヴェロニカもアルテを気に入り親友と呼んでくれたり理解してくれる人が増えていく。
ある日、ヴェネツィアから来ていた名門貴族ファリエル家のユーリに気に入られたアルテは肖像画家として姪のカタリーナの家庭教師として一緒にヴェネツィアに来て欲しいと依頼を受ける。
見習い職人にとってはとても恵まれた申し出だったが、
修行半ばとリオの元を離れてのヴェネツィア行きを断ることにした。が、
同じ頃、物乞いだったリオを弟子にしてくれた亡き親方の一人娘の窮状を知ったアルテは
ファリエル家が娘の後ろ盾になることを条件に半年という期限付きでヴェネツィア行きを承諾する。
家庭教師として会ったカタリーナは礼儀作法が身についておらず態度も不遜で家庭教師が何人も辞めていたが、
実は6歳まで両親と離れ乳母と田舎で暮らしていたせいか
貴族的な振る舞いを恥じ、礼儀作法や食事マナーを出来ないふりしていただけで、
叔父のリオの家で料理をするのが楽しみなツンデレのかわいい女の子だった。
事情を知ったアルテはカタリーナと両親の間の隔たりを解いていく。
ヴェネツィアでの生活が半年過ぎるころにはカタリーナにとってアルテは大切な存在になっていた。
ユーリからパトロンになるからヴェネツィアに残るよう依頼されるが、
アルテはフィレンツェへ、師匠リオの元へ帰ってゆく。
<メモ>
登場人物が少なくてとても簡潔で分かりやすいです。
画家のお話なのでもう少し作中の肖像画や天井画、風景もキレイに描いてほしかったです。
最初は「女なんかに職人ができるか」って言われていたのに
仕事がもらえるようになると「女だから、貴族出身だから仕事がもらえる」と羨ましがられるようになるの、今の時代も似たようなことあるなと思いながら観ていました。
嫌味を言われ落ち込むこともあるけど、立ち止まらずに前に進んでいくアルテを嫌いな人はいないんじゃないかな。
ただ、そんなに起承転結がないので1度で了解!って感じです。
アニメではコミックス13巻中8巻まで描かれたらしいです。
連載中ということですので2年後ぐらいに続編ありますかね?
ユーリとカタリーナの関係ですが
そっくり具合とユーリの溺愛ぶりはそういうこと?
だとすると続編は激高した兄に追い出されたユーリとカタリーナがフィレンツェに移住するとか、面白い展開になってるんですかね?
20.6.26