「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(TVアニメ動画)」

総合得点
77.5
感想・評価
580
棚に入れた
2995
ランキング
619
★★★★☆ 3.7 (580)
物語
3.5
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.7

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ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

真・アンダーワールド無双~猛女伝~

【物語 4.0点】
現実世界と仮想世界が急接近。

仮想世界《アンダーワールド》で育まれた高度な人工知能の奪取を企てる、
現実世界における黒幕の襲撃が本格化。

その最中《人工フラクトライト》から魂を生成された仮想世界住民の覚醒等を試みる、
《最終負荷実験》すなわち《アンダーワールド大戦》が勃発。

{netabare} 外部システム権限の掌握合戦。
チートレベルの能力を持つ《スーパーアカウント》による大戦への介入。
時間加速倍率の操作による駆け引き。
海外のVRMMORPGプレイヤー勢の大量投入による戦局打破の試み。{/netabare}

ここまで仮想世界における魂の創造と覚醒という
テーマを押さえながら視聴していれば
現実世界と仮想世界の境界が希薄になっていくスリルも感じながら、
クライマックスへ向けて、テーマが深化していく手応えを得ることができる。
が、掴めていなければ、現実世界と仮想世界の往復に攪乱されつつ、
延々と軍略が乏しい、サブキャラ無双が続く苦行になりかねない。


【作画 4.0点】
大戦にあたり、アクション作画監督にプロデューサー意中の菅野 芳弘氏を起用。
剣VS魔法、剣VS拳、無制限地形操作など多彩でド派手な戦闘シーン作画を大量生産。

大規模バトルではCGも交えて画一的な表現もされる両軍。
一方で、進軍の一コマなんかでは、敵《ダークテリトリー》亜人部隊各員の顔面を、
キチンと描き分ける辺りにこだわりを感じます。

この《アンダーワールド》では人もオークもゴブリンもみな等しく魂を持っている。
{netabare}ダークテリトリー人だって告りたい。{/netabare}
命が軽量化していく戦場で、魂の重みを主張する意地が作画からも伝わります。


【キャラ 4.0点】
炎の拳闘士イスカーンの男気など、この戦場では漢も暴れ回るが、
ここは意志の力が全てを決める《アンダーワールド》
イスカーンに{netabare}防具破壊{/netabare}されながらも何でも斬りたい
と応酬する《整合騎士》シェータ(←本作のマイベストバウト)。

策を弄する女暗黒術師軍団など、女性たちも元気に活躍♪


私にとっての天王山は何と言っても
{netabare}アスナVSアリス。キリト君を巡る正妻VS側室?の睨み合い(笑)と、
その後、さらにキリトと縁のある女子二名を巻き込んで挙行された、
夜通しキリトについて語り尽くすパジャマパーティー。{/netabare}

そこをアニメで拝めただけで私は感無量ですw


さらにはリアルワールドより《創世神ステイシア》に加え、
《太陽神ソルス》や《地母神テラリア》も降臨♪

キリトは心を失ったままだけど、
戦場の華も、彼を巡る美女たちも、まだまだ増えるぞw


【声優 4.0点】
ついに本格始動したアリシゼーション編のラスボス、
《暗黒神ベクタ》ことガブリエル・ミラー。

{netabare}かつて魂を食べてみたら甘くて美味しかった幼馴染みと
よく似た美少女の魂を食べたい。{/netabare}
などという変態の極みを、石田 彰さんが演じると聞いた時から、
私は原作組として楽しみで仕方がありませんでしたw

期待通りの冷静な上官ボイスに滲むサイコパスぶりと、中二病ぶり。
ご馳走様でした。


個人的に本作のMVPはリズベット役の高垣 彩陽さん。

第11話の{netabare} 演説シーン。
“SAOサバイバー”への白眼視も乗り越えて、
他のVRMMOプレイヤーに協力を求めるため、
矢面に立って、説得を試みる一コマ。{/netabare}

“これはゲームであっても、遊びではない”

仮想現実体験がリアルの人生経験と同一であることを前提とした、
『SAO』のキャッチコピーと作品テーマ。

あの熱弁からは、テーマを読者や視聴者に言葉として伝えようとする度に、
リアルとゲームを混同していると冷笑されたりもする。
何か作者の抱える苦悩も伝わってくるような印象的な場面でした。


【音楽 4.0点】
劇伴は引き続き梶浦 由記氏。
戦闘激化により勇壮な“梶浦語”コーラスも増量♪

OPはアスナ役・戸松 遥さんの「Resolution」
いよいよ戦う決意を固めたアスナの心情とリンクした楽曲投入により、
長らくアスナロスに苦しんで来たファンの悲しみに終止符を打つ福音にもなる。

EDはLiSAさんの「unlasting」
ピアノと二胡の音色と共に、“取り残された者”たちに静かに寄り添ったバラードだが、
特筆すべきはその汎用性。
毎話、実に色んな引きがあった本作で、
特殊EDへの差し替えもなく、全話締めくくった点を評価したいです。


【感想】
VR技術の可能性が主張される一方で、
現実だろうが仮想だろうがゲスはゲス。人は相変わらずと嘲笑する。
光と闇のコントラストがクッキリしている本シリーズ。

こんな世界、救う価値があるのか?

喋れないキリトに代わって、
本作では人工知能であるアリスも葛藤を口にします。

現実世界でも仮想世界でも良質な魂が輝かしい未来を切り開いて欲しい。
そんな願いも胸に、今夏から始まるラストシーズン。
戦いの結末を見届けたいと思います。

投稿 : 2020/07/07
閲覧 : 404
サンキュー:

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