薄雪草 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
世界のクリエイターが嫉妬する。
生きるが故に、死は定めとなる。
死するがために、生の意味を問う。
道の行き方が、生き方を導く。
時のかぎりに世のありさまを見、
時のかなたのことわりに触れる。
それは、生と死とのはざまを埋める旅。
その違いに折り合いをつける旅でもある。
違いを "知・我・意" と読み替えてみると
知と意のさなかに私を置き、世界を見定めるお作法だということが分かる。
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世界観とは、そのやり取りに築かれる一里塚。
曇りなき眼(まなこ)は
見聞きした来去の実相に触れるための唯一のよすがであり
見聞きする未知の真実に触れるための最上のえにしなのです。
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時に人は神殺しをも厭わない。
生きるために。ただ生き抜くために。
神は人を裁きも殺めもしない。
生かすために。ただ見守り許すのです。
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土の性から鉄を製り、
木の勢から焔を熾し、
水の生から命を繋ぐ。
古(いにしえ)は、新(あらた)と化していく。
恵みの循環に、神性の理(ことわり)がうかがえる。
そこに共存はあっても、対立はないのです。
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インスピレーション。
人間の頭脳に降り下りてくるのは、神の大智慧の刹那。
地球に世界を作り上げているのが、神の大慈悲の権現。
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善悪、正邪、美醜。
陰陽、表裏、生死。
その根源が何なのかを問いかけてくる、いにしえのもののけ。
その向かうべき道を指し示してくれる、いにしえのかみがみ。
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「おまえに、サンが救えるか?」
「アダムは、イブを救ったか?」
{netabare}「エヴァは、人類を補完したか?」{/netabare}
知識と智慧、意識と行動が、ヒトを人に格(いた)らせる。
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もののけ姫とは、日本人に内在するパーソナル・スピリット。
忠恕のホスピタリティーなのです。