ふぁんた さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
情熱は古臭い慣習を突破する
ルネサンスの中心、フィレンツェで絵描きを目指す。
絵画に対し真っ直ぐで情熱的なアルテの姿勢には、
何か夢に向かって努力する強い気持ちを再度気付かされますね。
この時期の女性作家はほぼ聞かないといっていいですね。
そんな状況の中、主人公のアルテは己の明るく困難を乗り越える芯が通った性格と
芸術への情熱で男社会を切り開いていきます。
原作漫画既読、原作のキリの良いところまでまとめましたね。
ルネサンス・フィレンツェの街並み、食事、服飾、風俗などを
「乙嫁語り」のように繊細に描いてくれるかと期待したのですが、
アニメはもちろん原作でも、そこにフォーカスというよりは、
女性画家のアルテを中心としたお話という感じだったので、少し残念でした。
「乙嫁語り」のような圧倒的な時代考証と服飾、生活などを繊細に描いてくれると
ストーリーが少しなだらかでも、気にならないのですが、
本作はそういった尖った部分もなく、ちょっと全てが平坦ですね。
あと、画家の物語なので、もう少し絵画の表現をどうにかして欲しかったですね。
全く迫力がなく、全体に馴染んでいたので印象に残らないですね。
この時代の絵画、建築、彫刻などの芸術は、
人類の宝と言える傑出したものばかりなので
興味を持った方はぜひイタリアを訪れて欲しいです。
ブルネレスキのドゥオーモのクーポラ、ずっと見ていました。
可能ならばドーム内に宿泊したかったくらいです。