シャベール大佐 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
16世紀のイタリアを舞台に、夢に向かって頑張る少女を描く成長物語
ルネサンス期のイタリアを舞台に、画家を目指す少女・アルテを主人公にした、お仕事系の成長物語。全12話。原作漫画は青年誌連載のようですが、雰囲気は少女漫画に近い印象です。
内容的には、画業は男の仕事であるという時代に、周囲の偏見に負けず、努力と根性で道を切り開いていくアルテの奮闘を描いていきます。エピソード自体は、序盤の展開がちょっとワンパターンという感じで、どうかと思ったのですが、登場人物が徐々に増えていくにつれ、話にも広がりがでて、中盤以降は普通に面白かったです。いちおう、女性の自立とか社会進出という部分では、現代にも通じるテーマが含まれますが、作風的にあまり深い話にはならないので、もっと単純に、夢に向かって頑張るアルテを応援する、みたいなスタンスで観たほうが楽しめるかもしれません。
作画は、普通に問題なし。ただ、欲を言えば、フィレンツェやヴェネツィアの風景に、もう少し魅力があると良かったです。音楽は、爽やかなOP、穏やかなED、どちらも作品に合っていました。キャラは、明るく前向きなアルテには好感が持てますし、ヴェロニカやカタリーナなどの脇役も印象に残りました。
最後まで観終わって、まあまあ楽しめました。題材的には、イタリアの歴史や文化、絵画の専門的な技法など、もっと掘り下げる余地はいろいろあったと思いますが、むしろそういった頭でっかちな方向に行かないシンプルさは、この作品の長所だったかもしれません。