ミュー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
メンバー達の推理力が鋭敏!アニメ内の世界設定がかなり面白かった!
自分はレクリエイターズが大好きで
あおきえいさん監督という繋がりで
根拠もなく面白いと予想して
見たいと思っていたアニメです!
最初は全く意味が分かりませんでしたが、
無論最後まで分からないところはありつつも
悪い意味じゃなくてそれ以上に物語の辻褄合わせが他にないような
{netabare}
特に中盤の本堂町が探偵になるあたりから
どんな展開になるのかワクワクしながら見ることができました。
人の殺意から検出される思念粒子!?からイドに潜って
真犯人を見つける名探偵というのがこのアニメの醍醐味でした。
内容はシリアスな分、名探偵という少しコミカルな要素と
本堂町の存在が癒しの部分だった気がします。
(確かにフロイトが提唱したイドというのは
人が抑圧している本能的欲求で無意識の中に存在している衝動で
それを超自我という後天的な道徳や客観視の習得によって
そのバランスの上に現実に意識として自覚される存在が自我だそうです。)
そもそもどうしてミステリーに人が惹かれて、また現実で悲劇のニュースが
繰り返されても結局他人事のようになっていく現実というか…
一体全体私たちがどれだけ自分の欲望や気分に真摯に向き合えているのか?
意識している自分だけで分かったような気になってしまいがちな世界や日常
現実に束縛されているような気分、抑鬱から解放してくれるアニメでした!
無意識という世界自体が自分が意識できない異世界というのも
確かにアニメには持って来いのシナリオだったと思いました。
↓ここからはまた個人的な想像と感想です。(厨二病?)
アニメの内容感想からは離れるかもです。
(イドはパーソナリティという性格の仮面(ペルソナ)を剥がしたところにある
衝動)だそうです。何だか汚らわしくて嫌な印象ですがただそれ(本能)がなければ
人が生きたいともおそらく思わないわけで人が絶えず死ぬことを考えずに
数時間後、明日、明後日も自分が生きてることを無意識に肯定しているのも
決して理性では説明のつかない大きな部分はそれのお陰なんじゃないかと
思ったりします。そして、やはり自分の生を肯定して心身ともに健全に
生きるには望まれる家族観や大切な人の存在が欠かせないことは子供の成長に関して
科学的にも証明されていることなので、全てに合理性を問うのではなくて
人にはやはり非合理的な信用や夢で人と繋がるような関係も
決して自己中心的な夢じゃなくて大切な要素があるように
鳴瓢(酒井戸)と家族のシーンや数田と井波から思い知らされた感じがしました。
自分も幼い頃はよく怖い夢を見たりしましたが
確かにその夢の中の時間も夢によってバラバラな感覚だったような
夢から覚めてもまだ夢だったというのも見たことが、あるいは覚えてない
だけかもしれませんが誰でもあると思うのですが結局それも
脳の中でどんなことが行われているのか不思議だなと改めて思い出しました。
…話が逸れましたが最後の飛鳥井木記(ミヅハノメの核)の悲劇的な設定
というのも、このようなアニメでは王道?なのかもしれませんが
やはり人間が現在の思想信条が一体どれだけ完璧なのか?
全ての人間が社会的価値のある生を肯定できないようにできている
現実の世界設定自体がそもそも何なのか?カエルちゃんを…飛鳥井木記を
いつ世界は救えるのか?そういった絶望的な気持ちを持ちながらも
必死にもがいて生を繋いでいくような人類史というか百貴の葛藤
人生観のような印象を個人的には妄想を膨らませることができました。
{/netabare}
何にしてもそんな風に正しい解釈とは別に色んな風に想像力を働かせながら
楽しんで観れる不思議な魅力のあるアニメでした。
言わずもがなアニメ自体の想像性や世界設定が本当にピカイチで
特に中盤からは早く次の展開が見たいという気持ちでした。
何にしても人の無意識については特に分かっていない分野で
面白いので最近はあまり本を読めてないので
またこのアニメを見て読み直そうと思いました。