でこぽん さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
親子が織りなすハートフルコメディ
この作品は、毎回見終わった後、心が少しだけ暖かくなります。
そして最終回は、心がたっぷり暖かくなります。
コメディがふんだんにあり面白いのですが、何故だか安心して笑えません。
その理由は、このアニメでは二つの時代で物語が進んでいくためです。
一つは、主人公である後藤 可久士(ごとう かくし)の一人娘である姫が10歳のときの内容(姫10歳編)。
そしてもう一つは、姫が18歳のときの内容(姫18歳編)です。
姫10歳編では可久士の仕事は漫画家ですが、下ネタが多いため、娘には自分の仕事を隠し続けます。仕事を隠し続ける様子や、良き父であろうと努力する姿が、見ていて思わず頬笑みます。
この頃の可久士は、人生が充実しています。
おそらく可久士にとっても姫にとっても幸せな期間だったはずです。
でも、なぜか、この頃には既に姫の母親はいません。
何故いないのか…。それは最終回でようやくわかります。
姫10歳編に対して姫18歳編では、最初からシリアスです。可久士の姿は見えません。
何故いないのか…。それも最終回でようやくわかります。
ただ、なんとなくわかるのは…、とても悲しいことがあったらしい…。
絵の描き方や姫の話し方で、それを感じ取ることができます。
二つの時代の物語は、並行して進んでゆきます。
そして最終回で、ようやくひとつに結びつきます。
可久士にとって一番大切なのは、姫を笑顔にすることです。
可久士の楽しみは、姫の成長を見守ることです。
姫は、そんな可久士が大好きで大好きで…、可久士の為に自分ができることを精いっぱいします。
この物語を見ると、親子の愛情がしっかりと伝わってきます。