タック二階堂 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
2期でコケた典型的なパターン。
詳細は1期でも観てください。
1期放送から3年後に制作された2期です。
制作会社がAICに替わり、脚本も花田十輝氏から吉田玲子氏に変更。メインキャストの声優も2人ほどチェンジとなりました。
ます目に(耳に?)つくのは、キャスト変更のCV。知弦のCV、美名さんはそこまでの違和感はなかったのですが、真冬の野水伊織さんは違和感バリバリ。それも後半になると耳慣れてきて、気にはならなくなったのですが、最初に気になるのがそこです。
そして肝心のストーリーですが、1期では杉崎が勝手にハーレム願望とか言ってる嫌味のない男に描かれていたのですが、この2期はガチで少し軟派なチャラ男っぽくなっていたのが……。
{netabare}
1期で匂わされていた杉崎が過去に二股していて少し周りから嫌われていたというエピソード。
これが、実際に義理の妹・林檎&幼馴染の飛鳥を登場させ、しかもどっちもいまだに杉崎にデレデレであるということを見せることで、少し嫌な男に感じるのですね。
特に飛鳥の登場回。林檎から生徒会のメンバーに電話が入ります。「お兄ちゃんが拉致られた」。しかし、これは単に飛鳥に温泉旅行に誘われ、杉崎がホイホイついていっただけの話。そして元カノである飛鳥から、復縁を迫られると「俺はすべての女の子を、俺のやり方で幸せにする! そのためにハーレムを築くんだ」というような宣言をします。はぁ?
{/netabare}
とまあ、なんていうのかなぁ。脚本家が替わったことで、少し杉崎の描かれ方に悪意を感じるといいますか……。そのターンの前に起こった深夏とのエピソードからの、これというのが杉崎のクズ感を演出しているんですよね。ラブコメに話を振るなら、むしろ深夏となにかあって然るべきなんです。確かに不意打ちのキスはありましたが……。
で、最悪なのが最終話。{netabare}
最後の生徒会室での会議で、杉崎がそれぞれの女子に贈ったセリフ。そして、それに対して、彼女らが杉崎に贈ったセリフ。この寒いこと寒いこと……。
これまで作り上げてきたキャラとか、そういうものをすべて壊すような寒い展開に呆れてしまいました。{/netabare}
全10話と短めで、正直、蛇足な2期という印象。
変にラブコメ路線にシフトせず、悪気のないギャグハーレム学園アニメのままで行けば無難だったのにという感じです。
あ、作画・キャラデザは、さすがに3年も経って今風の方向に良化していたと思います。声優に歌わせるひどい電波ソングは同じようなもんでしたけど。