Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

隠し事は、何ですか？

この作品の原作は未読ですが、視聴を楽しみにしていた作品の一つです。
その理由はずばり「超」がつくほど豪華な声優陣です。

主人公の神谷浩史さんだけでも十分にポイントは高いのですが、この作品は配役に微塵の容赦もありません。
メインヒロインにりえりーを据え、あやねる、きよのん、まややん、本渡さん、亜李ちゃん、和氣あずみさんに大野柚布子さん…
他にも紹介しきれない声優さんが多数…
この布陣を見て視聴に気合いが入らない筈ありません。
期待値MAXで視聴に臨みました。


隠し事は、何ですか？

ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。
一人娘の小学4年生の姫。
可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。

親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。
それは…
自分の仕事が「漫画家」であること。

自分の"かくしごと"が知られたら
娘に嫌われるのでは!?

"愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる…"


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

視覚から知り得る情報を額面通りに受け取ること…
情報収集の基本だと思いますが、この作品に限っては額面通りに受け取ると
後できっと後悔することになると思います。

思い返せば、序盤からこの作品の構成には少し疑問、というか違和感を感じていました。
公式HPのINTRODUCTIONに記載されている通り、可久士の親バカMAXと、姫ちゃんの天然を通り越した素の可愛らしさが2人の日常の原動力になっているのは確かなのですが、物語のラストに不思議なカットが紛れ込んでいるんです。

不思議なカットの主な登場人物は姫ちゃん…
ですが、本編でこれまで見てきた姫ちゃんとはどこか違っているんです。
そういえば、背景…物語の舞台も本編とは違っているみたいです。
姫ちゃんが足を踏み入れた家は、本編と同じだけに違和感を感じるんですがその程度…

この不思議なカットは断片的な情報しか持ち合わせていないんです。
しかも単体では何一つ効果を発揮することができない、そんな中途半端な情報の羅列…
でも中盤以降からでしょうか、時折妙に心に引っ掛かるワードを耳にすることになるんです。
ポツリポツリと呟くように言葉を紡ぐきよのんの声が心の引っ掛かりを助長します。

私は視聴時間を捻出するため、出退勤の電車の中でもアニメを視聴しています。
朝だったら今日一日元気になれそうな作品を…
例えば、今期だったら球詠、プリコネとかこのかくしごともです。
朝から神谷さんのハイテンションな演技とりえりーの天使の様な声質は、今日一日を乗り切る気合いを私に注入してくれます。

だから友人からのこの一言が無ければ、きっと電車の中で大失態をやらかしてしまっていたでしょう。
友人の一言とは「最終回、ヤバい」
この一言を機に電車での視聴を回避し、自宅で迎えた最終回…
友人の忠告を素直に聞いておいてホント良かったと思いました。

最終回だけは、これまでの構成とまるで勝手が違っていたんです。
布石は打たれてきた…筈なんですが、振り返ってみると大切な部分がポッカリ抜けていて…
歯抜けのピースが次々に埋まっていく中、耳にするのは予想だにしていなかったあの一言…
聞いた瞬間、自分の耳を疑っちゃいましたよ。
でもその次の瞬間…俯いたシーンを見て聞き間違いじゃ無かったことは分かったんですが、そこから先はある意味地獄でした。

だって、誰もが初めて見聞きする言動ばかり…
沢山の人が駆けつけました…
でもそんな言動を見聞きするために駆けつけた訳じゃないのに…
そんな事を考ええいたら、すっかり涙で前が見えなくなっていました^^;
ホント電車で視聴しなくて大正解…
知らないオッサンがいきなり目から汗を噴き出したら、きっと周りは普通に引くでしょうから^^;

全ては最終回のための布石だったんですね…
しかも完走後にwikiをチラ見して初めて知りました。
アニメの最終回に合わせて原作も同時期に終わらせたんだそうです。
凄い大英断だったのではないでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、flumpoolさんの「ちいさな日々」
エンディングテーマは、大滝詠一さんの「君は天然色」

1クール全12話の物語でした。
この作品のポイントの一つに、思わずニヤッとしてしまうサブタイトルが挙げられると思います。
参考までに以下に載せておきます。

第01号：「かくしごと」「ねがいこと」
第02号：「ビーサンとB4」「おかない かかない しあげない」
第03号：「やりくりサーカス」「漫画の実情と筋肉」
第04号：「ノルマエ・ナマエ」「コマ割りスケッチ」
第05号：「それでも鉢は廻ってくる」「泊めたねっ！」
第06号：「スクールランドセル」
第07号：「いぬほしき」「母子を継ぐ者」
第08号：「おれたちの下描き」「残念記念組」
第09号：「師走は君の嘘」
第10号：「I"S（伊豆）」
第11号：「最終回平気彼女」
第12号：「ひめごと」