森可成 さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
一試合で1クールなんて面白いわけが・・・マジかよ
バレーボールに情熱を燃やす高校生たちを
描く「ハイキュー」シリーズの三期に
あたる作品です。
タイトルの通り10話全てを
主人公達の所属する烏野高校と
県内最強の高校、白鳥沢学園との
春高バレー宮城県大会決勝のみに使います。
私は何を思ったか最初にこの三期を見ました。
その時は全部は見ていません。
2話まで見て、余りの凄さに感動し、
一期までちゃんと遡って戻ってきました。
一期も二期も素晴らしいです。
ですがこの三期は格別なものに感じられました。
本作の最大の魅力は、
派手さに頼らない熱さにあると思います。
基本的に
「うおおおおおッッッ!!!」
とかのセリフで熱さを表現しません。
顔つき、眼差しで表現します。
それを完璧に表現する作画は、
もちろん動きの描写にも手を抜きません。
時にヌルッと、時にシャキッと
動く映像には臨場感が溢れています。
原作未読ですが、元々の作風がこうなんでしょうね。
私は日常パートも好きなのですが、
白鳥沢戦は余りに内容が濃い。
牛若の余りの強キャラ振り、
それに対する烏野メンバーの
必死の抗いを夢中で追っていました。
10話もあるのに全く間延びしていません。
派手な熱さにのみ頼らないスポーツアニメの
真髄を見たような気がします。
もともとバレーボールって東洋の魔女以来、
日本人にはキラーコンテンツの一つなんでしょうが、
ここまで丁寧に魅力を引き出したのは
本当に凄い。
このカタルシスは絶品です。
「ハイキュー」シリーズが嫌いな人に
「月島のキャラが受け入れられない」
と言われたことがあります。
正直分かるわ~、って思ったんですが、
「せやかて工藤。
三期のために積み重ねたヘイトなんやで。
俺らは踊らされとったんや。」
と答えておきました。