タック二階堂 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
もう忘れてしまったかな。あの日、私が猫だったことを。
詳細は公式でも。
“無限大謎人間”=ムゲというあだ名の中2女子・美代は
ちょっとエキセントリックな言動で周囲から浮いている
女の子です。
想いを寄せる同じクラスの日之出賢人に、毎日ウザ絡み
しますが、華麗にスルーされています。
そんなムゲですが、実は夏祭りの夜、お面屋にいた
猫の店主から「かぶると猫の姿になれる」不思議なお面を
もらって、毎晩、猫になっては日之出に会いに行くという
秘密があったのです。
ムゲの家庭環境は複雑で、母親が家を飛び出し、父親と
ふたり暮らしのところへ、父親の彼女である薫と、猫の
きなこが同居することになり、心を開けずにいたのです。
ある日、歩み寄ろうとする薫と口論に。日之出にも想いが
通じず、もういろいろなことに絶望したムゲは、「もう
美代はいいかな」と。そんなとき、猫の店主が現れて…
というお話です。
制作は「ペンギン・ハイウェイ」のスタジオコロリド。
脚本は「あの花」の岡田麿里さん。監督は「ARIA The
ANIMATION」の佐藤順一さんという布陣です。
中2という家庭や学校などのコミュニティに対して、
いろいろな感情が芽生え始める思春期をテーマに、
ほんのり心温まり、ほろりとさせる良い映画でした。
かなりジブリっぽさを感じる映像は美しく、キャラも
まあ今風といいますか、細田作品をイメージさせる
ものとなっています。
メインヒロイン・ムゲのCVは女優の志田未来さん。
って気づかないくらい、周りを固める声優陣(花江
夏樹さん、寿美菜子さん、小野賢章さんなど)の中に
入っても違和感がない好演でした。
とても視聴後感の良い、この夏おすすめの一作です!