鰺鱒 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ほどよいキャラ配置、ほどよいイベント展開、ほどよく笑えて、ほどよくデレて、ほどよく爽快。観やすかった。
原作知らず。
諸手を挙げて誰にでもとはいきませんが、結構お薦めできる作品です。
個人的には、全てが「ほどよい」感じで、とても楽しめました。
魔術学校の非常勤講師に強権発動でねじ込まれた、例によって「過去がある」主人公。本人の意思による就業ではないため、授業は自習・手抜きの連発で「ロクでなし」と呼ばれるが、次第に(っていうか結構あっという間)「教師」になっていく。そんなファンタジー、学園、教師ものに、主人公の過去や生徒の家庭の事情・生まれの事情に起因する裏の物語を絡めながらお話が展開していきます。
主人公がきわめて魅力的。ヒロインたちも魅力的。変にハーレム展開にならないのもいい感じでした。物語としては途中で終わっていますし、主人公が抱える過去や「お空のあれ」の謎はまだまだ残っています。続きが観たいな。
キャラデザはかなりいいと思います。とくに女の子たち。学園の女子制服が結構きわどいデザインなのですが、いわゆるサービスシーンは着替えや水着回のほんの一部。アニメーションとしても悪くないとおもいます。魔法戦の描写はそれっぽく感じました。
ギャグとシリアスのバランスもよく、その切り替えも「外さない」手堅さを感じました。
声の演技が気になることはありませんでした(←つまり、ちゃんとした演技だったということ)が、一部、音圧バランスが変かなと思えるところがありました(9話だったか)。
{netabare}
同じ週末に、魔法・学園ものを2作立て続けに観てしまった内の一作です。他方が恐ろしくつまらなかった分、その影響もあって本作への評価が高くなっている可能性は否定できません。
でも、それを差し引いても十分楽しめる良作だと思います。
個人的に、第一話と第二話の作り方が秀逸だったと思います。
第一話で主人公を落とすだけ落とし、引き替え、第2話冒頭で主人公の哲学(思想)を開示し、能力を明らかにしつつ物語を展開させています。はっきり言って第二話の主人公は格好いいし、すごく「先生」している。あわせて、この世界の「魔術」について簡単なガイドもしています。
最終盤のイベントが、どの筋道から発生したものなのかがわかりにくかった様に思いました。そこまでの「陰の物語」ラインとは異なる別のストーリーラインが突然湧いたように解釈しましたが、、はて、どこかでつながるのでしょうか。声つながりをたどると、そのように思うのですが。
それも含めて、是非続きを観たい作品です。
{/netabare}