退会済のユーザー さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:途中で断念した
幼女ばかり見てるヤツはたまには猫にも癒やされろ。人間と猫のザッピングが独特な作品。
視聴は"にゃんコレver."
放映時よりクオリティアップを施したものでリテイク数は約600カットに及ぶこだわり。猫の形状や挙動は猫を飼っている方々から見ても違和感のないものに仕上がっている。顔はマンガですけど。
内向的な主人公が他者との交流により自己の世界を拡張していく物語は普遍的であり悪く言えばありきたりでもある。他者が動物になっているとしてもなんら珍しいものでもない。この作品が独特なのは同時間軸の同じ展開を人間と猫の2つのパートを両方の視点からザッピングして語られる構成。Aパートは主人公スバルの視点、Bパートは猫のハルの視点から。
猫視点のモノローグには初見では違和感を感じるかもしれない。マンガ的にデフォルメされた表情の猫が心の声で喋るのだから。ただそこにさえ慣れてさえしまえば、この作品でしか味わえない素敵な体験が待っている。
猫を飼った事がある人には数々の猫あるあるが楽しめる。人によっては「猫がこんなことするわけない」という描写もあるかもしれない。だが猫と言っても性格や立場は千差万別。どうせ見るのなら「こういう猫もいるかもしれない」と楽しんだ者勝ちではなかろうか。個人的には"猫は霊感がある"、"人間の言葉を理解している"、"人間の心配をする"などの行動には違和感はない。"人間には全く興味を示さない"のもまた猫あるあるなのだが、これではそもそも物語にならない。やたら母性感溢れるハルの造形にも視聴ハードルがあることは否めない。
アニマルセラピーという言葉もあるように嘘をつかない気ままな猫との交流はある意味"本物の関係"に触れられるとも言えなくもない。上記のセラピーや猫の飼育に興味がある方においてはこの作品は一見の価値があるとは思われる。ただこの作品を見て猫を飼いたいと思われた方には「そんなに簡単じゃないよ」との苦言を呈すると共に、猫中心の生活環境を整備する必要があると言う事もお伝えしておきたい。この作品ではハルは"お母さん"のような描写だが実際の猫は"主人"で我々は"奴隷"である。
ねこはいいぞ。