遊微々 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
鬼滅の刃よ、5年間素晴らしい時間をありがとう!!
祝!完結記念!!
週刊少年ジャンプで連載されていた人と鬼との戦いを描いた漫画『鬼滅の刃』。
原作の方は2020年24号をもって無事完結、2016年11号から5年間続いた物語が幕を閉じた。
そんな本作、アニメ化をきっかけに凄まじい人気を獲得して以来前例がないほどにその売り上げを爆発的なまでに伸ばし続けている。
正直もう内容を知っている作品の、しかもジャンプ作品のアニメを今さら見ようとも思っていなかったのですが、流石にこんな人気ぶりを見せられたらそろそろ避けても通れないかなと。
連載終了を機に一気に視聴したわけですが・・・いやこれは流行るわ。
出来が良すぎるよアニメの。原作超えちゃってんじゃないのこれっていうレベルで大当たり。内容知ってるのに大興奮でしたもの。
というわけで、連載当時の思い出とともに内容振り返っていきたいと思います。
あ、ちなみに私はジャンプ購読歴10年ほどになりますので、鬼滅は連載開始1話目から追い続けて最終回まで見届けております。
<竈門家襲撃~鬼殺隊入隊編まで>
{netabare}物語が動き始める序盤。正直連載1話目見た時の感想は「大丈夫かなぁこの作品」でした。
絵はそこまで上手いとは言えない、内容や設定も既視感ある、ぶっちゃけ打ち切りかなーという想いが7割くらい占めてましたね。
でもアニメで見ると1話めちゃくちゃ面白かったんですよね。正直原作の方は見返してもそこまでいかないので、やっぱり作画と演出ってすっごく大事だなと改めて思わされました。
自分が鬼滅に一気に興味惹かれたのは原作の2話からです。理由はたった一つ。
竹筒加えた禰󠄀豆子が滅 茶 苦 茶 可愛かったから。
この禰󠄀豆子見た時に「この子の可愛さだけでこの漫画は残す価値ある!」と思ってからはアンケート入れまくってましたね。
ただ本誌での順位は中々振るわず、下の方をウロチョロしてました。まあ新連載が直ぐに支持を得るのは中々難しいんですが、序盤あたりは正直微妙な展開が続いていたので仕方なかったですね。
この頃はもう続いてくれと願う反面やっぱり打ち切りかなーという気持ちが半々くらいでした。
でもアニメだとこの辺もやっぱり面白い。普通に見れちゃう。作画と演出ホント超大事。{/netabare}
<無惨邂逅~響凱編>
{netabare}連載でいうと大体13話あたりだったでしょうか。この当時はこの辺でアンケート巻き返せないとマジで打ち切りが秒読みになってました。
そこに来てのいきなりラスボスとの邂逅。いやホントこの時は「え?話巻きに入ってる?打ち切り?」という感想が真っ先に出ましたよ。でも結果としてはこの辺りを境にアンケートがV字回復を見せて一気に軌道に乗りましたね。当時は不死鳥とか言われてました。
この時は鬼滅もそうですが左門くんやら青春兵器やら途中から支持を得て人気が出た漫画が続いたため、このあたりを境にジャンプ編集部のほうも20週くらいまではかなり新連載の様子見てくれるようになりました。最近20週もたずに打ち切られた作品全然見ないですしね。
ちょっと話が逸れましたが、この後珠世様の屋敷での戦闘、ここが特に一番大きかったと思っています。作者の吾峠先生の持ち味がこの辺りから前面に押し出されるようになり、その独特のセリフ回しと徐々に洗練されていくアクションの見やすさも相まってかなり楽しめるようになっていきました。
多分自分をはじめとして多くの読者が「あれ?この漫画ってもしかして面白いんじゃね?」とこの辺で気づき始めたんじゃないかと思います。
そして新しい仲間の加入。いやーもう善逸ですよ善逸。誌面越しでも伝わるあのやかましさwww
正直こいつ出てから掛け合いもグッと面白くなりましたね。見てて全然退屈しないし本誌の煽り文とかも善逸イジリまくるしでもう最高でした。
アニメでは下野さんが見事な汚い高音具合を再現してくれてました。いやー、素晴らしかったですね。想像以上に善逸してましたよ。
伊之助の方も最初は敵かと思ってたらまさかの仲間で面食らった覚えがあります。でも作中通して一番成長した姿見せてくれたのは伊之助だったと思います。ホント今ではこいつがいて良かったなって思えますよ。{/netabare}
<那田蜘蛛山編>
{netabare}思い返せばここが本誌で追ってて一番のピークだったように思います。中々先の読めない展開、本物の現役十二鬼月との初めての邂逅、毎週ハラハラドキドキしながら次週の展開を待ち望んていたものです。
この時は火ノ丸相撲と鬼滅がジャンプで一番の楽しみになっていました。それくらいここは夢中になって読んでましたね。
アニメでもあの緊張感がよく出ていたと思います。原作未読の方々もこの辺はかなりドキドキしてたんじゃないでしょうか?
特に炭治郎が刀を折られた時には十二鬼月との戦力差が如実に現れかなり緊迫しましたし、それを一方的に屠る柱の実力にも唖然とさせられましたね。
そしてかなり話題になった19話のヒノカミ神楽の作画。漫画だとシンプルなワンシーンでしかないんですがアニメではスタッフが本気出してすさまじいことになってましたね。ワニ先生はufoに足向けて寝られませんねありゃ。{/netabare}
<柱合裁判、無惨様パワハラ会議編>
{netabare}鬼殺隊と十二鬼月、それぞれの体制の違いが浮き彫りになる話。本編的にはちょっと小休止的な話でしたね。
正直この頃はまだ一部の柱のキャラが定まっていない感がありますね。最終決戦見た後だとちょっとコイツなんか違うなー、っていう違和感が出てきます。
まあここは産屋敷の慈悲深さと無惨様の冷酷さが対比されて描かれていたことが一番印象に残っています。特に無惨様の傍若無人っぷりはラスボスとしてこれ以上ないくらい清々しかったですね。
ここで下弦一気に減らしたのは当時驚きました。それと同時に無惨様が信頼を寄せている上弦ってどんだけヤバイ連中の集まりなんだよっていう期待感と絶望感もありましたし。
まあ未読な人にはちょっとネタバレになるんですが、個人的には上弦は思ったよりも肩透かしくらった印象です。いやまあ連載中はかなりドキドキしてたんで結果論になるんですけどね。
個人的には上弦の弐である童磨が一番好きでした。ああいう人を食ったような(まあこいつ物理的に喰ってますが)飄々としたキャラクター好きなんで。個人的にもっとスポット当ててもらいたかったし活躍して欲しかったキャラクターではありますね、敵だけど。{/netabare}
・楽曲について
OPであるLiSAの『紅蓮華』、2クール通してOPとして採用されていたので視聴者サイドに思い入れが残りやすい曲ですね。
LiSA氏はこれで紅白出場も勝ち取りました。
・・・正直今回アニメ見るまでは全く聞いたことなかったのは内緒です。
流行ってたらしいんですがホント自分の耳に恐ろしいくらい入ってくる機会なくて・・・
ただ正直LiSA氏の楽曲の中では個人的に4番目、5番目くらいの印象です。
一番好きなのが4thシングルの『träumerei』になりますね。イントロとか最高ですよ。(まああっちは肝心のアニメがクソ微妙だけどな!!)
総じて完成度が非常に高いアニメでした。原作の魅力を原作以上に引き出し、作品の持っているポテンシャルを極限まで高めてくれましたね。
無限列車編も素晴らしい出来でした。