退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
美しい名前と美しい苗字の美しい少女が美しい制服を着て美しい義手にて美しい文章を書くお話です
作品全体の骨子としてまず"ヴァイオレットの成長(感情の獲得)"があり、各話のエピソードを通して成長具合を見せていく構造でしたが、その部分が上手くリンクしていない事で個人的には納得感が得られなかった。ただ、感動物語選集として見るなら駄作ではなく若者に対しては勧められる品質。
オッサンが少女マンガを見るのが間違っていた。
ヴァイオレットはどう見ても成人にしか見えない。
以下は初見の悪口です。好きな人は読まないで。
{netabare}
あまりの計算し尽くしたあざとい設定の数々に見るのがかなりの苦痛で頭がおかしくなりそうでした。本気でボーッとしてきたんです。「自分はオカシイのか?」と自己嫌悪に陥りそうでした。「評価の高い5話までは」と頑張って見て「ダメ、無理だ」と思い、ながら見に変更。でも若者が見たら大傑作でしょう。
"ヴァ"が2つある時点で怪しいと思ってたんですよ。
最新技術による新時代の古典傑作選。
超絶美麗な背景と超絶大袈裟な音楽と超絶美男美女のキャラクターで再編集した、様々なジャンルの古典から選りすぐった傑作エピソード名作選集なので面白くないわけがありません!
ただどんなに面白い名作であったとしても何周もしていればキシカン★カーニバルに突入するので私は多分16周くらいしているため申し訳ありませんが全ての要素がギャグにしか見えませんでした。絶賛されている作品を見ているはずなのに笑いを堪えるのに必死で自分が何をしているのか意味不明で不思議な体験でした。
物語の隅々まで行き届いた完璧なまでのあざとさが光ります。初回冒頭のワンカット手紙の旅は壮大な大作映画を彷彿とさせるあざとさ。エンディングはジブリ作品を彷彿とさせたいあざとさ。愛を知らない格闘無双軍人両腕サイボーグ金髪制服美少女という厨ニ要素のダブル役満。
このストーリーだと素直にアンドロイドではいけなかったのか?と誰しもが一瞬頭をよぎるであろうがそうすると美少女に出来ない。というかとにかく美少女でないと話にならないのだから無理矢理こじつけるところには努力を感じる。
他人の生活や物語に触れるだけでなく自らの手で他人の言葉を紡ぐという設定に何か今までの作品とは違う新機軸があるのかもと期待していたので特に何も無かった事には本当にビックリしました。
演出はともかくストーリー的には著しく不自然なご都合主義は無いかと。急に成長した!とかいう批判は的外れだと思います。身体機能は優秀な設定なので作文技術の飛躍的な向上はただの努力と経験の賜物でしょう。心が追いついてなくとも言葉を組み合わせる知識と技能があればそれっぽく書く事は出来るはずです。トンチンカンな返答はその後も続いていたので急に人間力が上がったわけではないでしょう。あくまで顧客のサポートだから編集力が上がったと言った方がいいのかな。少しづつヴァイオレットの反応が変わっていって最後には笑顔を見せるという筋道は決まっているのでその辺にズレがある程度。その肝心な部分がまあアレなのが個人的には致命的。
無双軍人設定もせっかくの義手設定を活かすには必要だと思います。通常アンドロイドでやる話をわざわざ両腕サイボーグ美少女にしたのですから、メカフェチへのサービスも不可欠な要素です。機械義手で銃弾を弾く描写はカッコいいですよね。コレはロボでやっても緊張感がないのです。物を引っ張って義手がメキメキと壊れてゆく描写はサイボーグ作品では描かなければいけない法律が多分あるのだと思いますが、ここまでキレイな画面で見れるのはいいですね。
とはいえ感動は出来る作品だったと思います。誕生日の手紙の話はどんなにミエミエだとしてもやっぱり泣いてしまう鉄板ですね。1番感動した場面はバイオレットが敵兵に腕を撃ち抜かれた際にボロボロで血だらけで自立不能で意識朦朧な少佐がスマートにハンドガンを抜いて華麗なヘッドショットを決める姿ですね。
{/netabare}
私もヴァイオレットを好きになりたいのです。
2期で上手くやってくれる事を本気で望みます。