ぺー さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
科学する魔法の化学反応
原作未読
『魔法科高校の劣等生』なんだそうです。
とりあえず学校種別“高校”の前文字の“科”がしっくりこない。県の前に市を書くかのような違和感。
正式名称は“国立魔法大学付属高校”。この世界のエリート集団で、第一から第九まで計九校あるようです。現実世界の旧帝国大学みたいなもんかしら。あちらも全部で九校です。各高校には“一科”と“二科”が併設されており、魔法実技に秀でた者が一科へ。両者の間にはヒエラルキーに基づいた断層が存在する模様です。そんな一つ。国立魔法大学第一高等学校に通う高校生たちの日常。
全26話は大きく3編に別れており、だらだらした感じはしません。ホップステップジャンプで一大事になってくのもあって、思ったよりサクッと鑑賞可能でした。
{netabare}#1-#7 入学編
#8-#18 九校戦編
#19-#26 横浜騒乱編{/netabare}
魔法のある世界。その魔法の扱いがユニークだったかしら。
覚醒しただの血筋だのって要素はあるようなないような。コンピュータで制御された触媒器(CAD)を使って魔法を駆使します。技術革新によってパワーアップする“魔法”という設定が面白い。
数式の組み合わせでその解としての魔法の発現。料理みたいなもんですかね。ヨーグルトに肉をつけると柔らかくなる。コテで肉を叩いて柔らかくする。同じ柔らかくするでもアプローチの違いで微妙に違うみたいなのも表現されてます。調味料の配分。炭火かガスか。藁焼き発明してみました。他にも試行錯誤の繰り返し。魔法に置き換えると組み合わせ次第で、火を出したり、時を止めたり出来るという設定です。
で、蓋を開けてみました。
{netabare}ちょー清々しいまでのなにか{/netabare}
清々しいまでのブラコンっぷり
だけじゃないシスコンっぷり
ここまで俺TUEEEだと潔い
ハーレムに議論の余地もない
タイトル詐欺なんて当たり前
わかりやすいくらいインフレ
果てしなくイケボな中村悠一
遠慮されるよりは良かったかも。
どんどん荒唐無稽になっていきます。話数を重ねていくうちに高校生の日常は明後日の方向に飛んでいきます。だがそれがいいと思えるほど麻痺してくるテイスト。
{netabare}・外国の特殊部隊と張り合えるややモブなあの人
・クラス対抗戦みたいなスポーツイベントがマフィアの賭け対象に
・一個師団より強いんじゃないかと思える高校生{/netabare}
どうも自分は魔法にこだわっちゃうんですけど、前述したように魔法の捉え方が独特で興味をひきます。そんなところへやることなすこと清々しいまでの厨二ウェーブ。
なにげに劇伴ががっつり打ち込みなんですよね。古くはテクノ、今はEDM。要はクラブでかかってそうな音に乗せられ麻痺しちゃうんですよ。どこが物語の背骨だったかはもはや覚えておりません。
見方によっては痛々しく映るんでしょうけど、主人公の立ち居振る舞いがそつなくイケメンイケボ。真顔で妹とイチャコラ。途中でわたくしはツッコミを諦め白旗を揚げました。
2期を控えた再放送での初見でした。続きも控えてるのでそっちも観てみようと思いますが微妙。
視聴時期:2020年1月~6月 地上波再放送
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2020.06.06 初稿
2020.12.16 タイトル修正
2021.10.09 修正