森可成 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
神OPに導かれ、ゆるふわなポストアポカリプスへ?
神OPというパワーワードを
つい使ってしまいました。
神OPかどうかを決めるのは、
曲自体の出来、
映像の出来、
作品との相性・関連性、
によって決まると思いますが、
私はざっくり4つに分類できると思います。
今までレビューに書いていない作品を例に挙げますと、
「進撃の巨人
紅蓮の弓矢」・・・かっこよすぎて神
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン
Sincerely」・・・エモすぎて神
「アイドルマスター
CHANGE!!!」・・・かわいすぎて神
「電波女と青春男
Os-宇宙人」・・・中毒性高すぎて神
この「人類は衰退しました」のOP「リアルワールド」
は中毒性高すぎて神です。
といっても電波ソングではありません。
「のんのんびより」「花咲くいろは」「さんかれあ」
等で名曲を連発する「nano.RIPE」ですから。
基本あっさりとした曲調のハイポップチューンですが、
映像のダンス、原作準拠のブラックユーモアの複合技で
脳裏に焼き付いて離れない神OPとなりました。
ん?インド人?何の話かな?
で、本作ですが、田中ロミオ氏のラノベ原作。
主人公である「わたし」が
衰退した人類と新人類である妖精さんとの懸け橋と
なる中で起きる騒動を描いた作品です。
ポストアポカリプスものというやつですが、
生存のために、とか、生命の危機とか、
そういったものとは無縁。
ゆったりとした作風、ふんわりしたエピソード、
かわいらしいキャラは最後まで途切れません。
しかし、散りばめられたオマージュやブラックユーモア
がこの作品を、ぱっと見と異なり癒し系アニメに
分類することを阻みます。
また難解なネタも多く視聴者フレンドリーな作品
だと思っていたら、観ること自体苦痛になるかもしれません。
ですが、そこを超えれば
練り上げられた世界観、セリフのセンス、
散りばめられたヒントによって
考察させられる楽しさには、本当に感心させられる事でしょう。
唯一の欠点は原作が終わっていない段階で制作されたため
当たり前なのですが、原作の圧倒的な伏線回収が
アニメには反映できなかったことでしょうか。
最後までアニメ化するには、あと2クールは
必要かな。
本当にラノベ史上に残る傑作なのですが、
さすがに続きは厳しいですかね・・・